広島・床田 まさか3イニング連続被弾5敗目 2年ぶり屈辱に「投げミスですね」「次が大事になるんじゃないかな」
「日本ハム5-0広島」(14日、エスコンフィールド)
広島が序盤から相手に主導権を握られ、今季8度目の完封負けを喫した。12球団トップ5完投の先発・床田寛樹投手(30)が5回8安打4失点で5敗目。自身2年ぶりとなる1試合3被弾を食らい、敵地で沈んだ。打線も相手先発・細野にプロ初勝利を献上するなど15三振。新井貴浩監督(48)は6得点快勝した前戦からスタメンを入れ替えるも、機能しなかった。
五回を投げ終えてベンチへと帰る床田は大きく首をひねった。試合前時点で今季84回1/3を投げて1本しか本塁打を浴びていなかった男が、まさかの3イニング連続被弾。打たれたのはいずれも真ん中付近に入ってきた変化球だった。「(コースは)甘かったですよ。投げミスですね」と完敗を認めざるを得なかった。
滞空時間の長い飛球は次々にフェンスを越えていった。二回先頭で野村に左翼への先制弾を浴びると、三回にはレイエスに左中間への2ラン、四回は先頭・郡司に左翼へソロを食らい、顔をゆがめた。
三回も先頭に安打されており、失点したイニングはいずれも先頭打者に事を起こされた。「(先頭を出し続けていたことは)あんま覚えていないです。なんか本当にホームラン、ホームラン、ホームランという感じだったので」と珍しくマウンド上の左腕から余裕が消えた。
2年に一度の北海道での交流戦。カード初戦の前日である12日の夜には森下、森とジンギスカンを食べに行き、力を蓄えていたが、エスコンフィールドでの公式戦自身初登板は苦いものとなってしまった。
打線も日本ハム・細野に苦戦。6回無失点に封じられてプロ初勝利を献上した。序盤から150キロ前後の直球に差し込まれて、三振を喫する打者が続出。新井監督は「真っすぐがやっぱり力強いし、いいボールを投げてた。適度に荒れているので、バッターも絞りづらさがあったかなと。いいピッチングをされました」と脱帽した。
前日は大盛、田中に1番コンビを組ませ、大盛は2号ソロを含む2安打、田中は猛打賞をマーク。この日は打って変わって、右の上本と中村奨に1、2番を託した。細野は右打者への被打率が・256に対し、左打者には・095。さらに抜け球も多いという情報もあり、右打者多めの打線に組み替えたが、つながりを欠いた。
投打がかみ合わずの敗戦。ここまで5完投3完封の奮闘を見せる床田は「次が大事になるんじゃないかなと思います」と気持ちを切り替えた。それはチーム全体にも言えること。開業3年目のエスコンフィールドで5試合目にして初黒星を喫したが、カード勝ち越しを果たして、北広島から広島に帰る。
◆床田、2年ぶり3被弾 床田の1試合3被弾は2023年7月11日・巨人戦以来。今季はシーズン初登板だった3月29日・阪神戦で1本塁打を許してから前回登板の7日・西武戦まで被本塁打1本のみだった。なお、自己ワーストは5被弾で19年6月14日・楽天戦。





