広島・坂倉 九里撃つ「まあ楽しみ」 昨季までバッテリー 手の内知る相手攻略へ不敵に自信アリ
先制パンチをクリ出せ!広島・坂倉将吾捕手(27)が2日、九里亜蓮撃ちへ意欲を示した。今年から新天地へ移った右腕とは交流戦開幕ゲームとなる3日・オリックス戦で相まみえる。昨季までの元女房役は対戦を前に「楽しみ」とニヤリ。新井貴浩監督(48)も対戦を心待ちにし、チーム全体で鯉が生んだ鉄腕に襲いかかる。
何千球とボールを受けてきた。手に持つものはミットからバットへと変わり、九里と対峙(たいじ)する。長年バッテリーを組んできた身として、手の内は知り尽くしている。坂倉は「スコアラーもいる。(投げてくるボールも)ある程度分かりますし。まあ楽しみですよね」と不敵な笑みを浮かべた。
2人は昨季、開幕戦を含む13試合でバッテリーを組んだ。登板に向けて配球を話し合い、お互いに性格も熟知している。対戦は紅白戦ではあるものの、公式戦ではもちろん初めて。坂倉は九里のことを「長年カープで一生懸命投げてきた人」とリスペクトを込めつつ、「みんな(球筋なども)知っているというか、そういうことだと思うので、良い試合になればいいなと思います」と大きくうなずいた。
九里は昨年までの11年間カープに在籍し、71勝を挙げて昨オフにFA権を行使して、オリックスへ移籍した。新天地ではここまで4勝2敗で防御率2・20。ローテの軸としてフル回転し、5月5日の日本ハム戦では131球を投じて勝利をつかむなど、タフネスぶりを遺憾なく発揮している。
難敵であることは間違いない。ただ、九里とドラフト同期の大瀬良は、今年の九里の投球を見て「あまり変わったイメージはない」と話す。闘志をみなぎらせながら要所で落ち球を多投するスタイルは不変。「あのままくればイメージは(カープの)バッターもあると思う」と攻略への希望を口にした。
新井監督も「九里亜蓮さんが1戦目ということで、楽しみにしています」とにっこり。注目の指名打者に関しては「相手が足を絡めてくるチームなら、サク(坂倉)がDHかもしれないし。(対戦)チームによっていろいろ考えたいと思っている」と言及した。
チームは4連敗中。5番起用が続く坂倉は「結局(打席に)立った人がどうにかしなきゃいけない状況は、これからも1年間続くこと。『準備してなくて打てませんでした』は今後につながらないので、準備をして、良い結果が出るようなアプローチができたら」と中軸としての覚悟をにじませた。昨季の交流戦は10勝8敗と勝ち越した。九里撃ちから、再上昇の幕は開ける。





