広島・森 魔の初回 今季対戦無安打の森下に先制2ラン被弾 「流れが向こうにいってしまった」修正するも援護なく2敗目
「広島0-8阪神」(1日、マツダスタジアム)
快音が響くと同時に「あっ…」と口を開き、打球を見送った。無情にも白球は左翼席に着弾。広島・森翔平投手が試合開始直後の1球に泣いた。6回3安打2失点の力投も、打線の援護にも恵まれず、2敗目。「流れが向こうにいってしまった」と、試合の主導権を手渡した一発を振り返り、肩を落とした。
初回だ。先頭の近本に四球を与え、中野の三ゴロで1死二塁。ここで森下と対峙(たいじ)した。カウント1-1から低めを狙ったチェンジアップが真ん中へ。試合前まで今季5打数無安打に抑え込んでいた森下に先制8号2ランを浴び、マウンド上で首をかしげた。今季15失点中、初回の4失点は五回と並んでイニングごとで最多。立ち上がりに課題を抱えていることは明白だ。
二回以降は高い修正力を発揮。力強い直球を軸に二回から四回までをパーフェクトで抑えると、五回無死三塁のピンチも無失点でしのいだ。六回まで投げ、先発投手の役割は果たした。
中11日と間隔が空いた中で、必死に腕を振ったが報われず。これで4月13日の巨人戦(マツダ)で3勝目を挙げて以来、5試合連続で白星から遠ざかることになった。「ストライク先行でゆとりを生むのが一番いい。しっかり(試合の)入りからいけるように」と課題を口にした。自身初の開幕ローテ入りをつかんだ左腕が、踏ん張りどころを迎えている。





