広島・森下 虎狩りで再進撃じゃ 6戦ぶり星へ「最少失点で勝てるように」 村上との4度目対決へ闘志
再進撃じゃ!30日・阪神戦(マツダ)に先発する広島・森下暢仁投手(27)が29日、自身6試合ぶりの白星へ、闘志を燃やした。リーグトップタイ6勝をマークしている村上とは、早くも今季4度目の投げ合い。ここまでは1勝1敗と互角の戦いを見せている。“虎狩り”を果たし、再浮上へのきっかけをつかむ。
どんよりとした曇り空が広がった午後のマツダスタジアムに、森下は柔らかな表情で登場した。芝生を踏みしめながら、ゆったりとした動きで最終調整。1カ月以上、白星から遠ざかっているとは思えないほど落ち着いた姿だった。
30日・阪神戦は自身6試合ぶりの勝利がかかった一戦。「やることは変わらない。マウンドに上がる以上は責任があるので、勝てる試合をつくれたら」と静かな口調に熱い思いを込めた。
現在、自身3連敗中。4月18日・阪神戦(甲子園)で3勝目を手にして以来、白星からは遠ざかっている。勝ちのない直近5試合中4試合でクオリティースタート(QS=先発で6回以上自責3以下)を達成するなど、先発投手の役割は果たしているものの、結果にはつながっていないもどかしい状況が続いている。
そんな中、首位・阪神との3連戦で初戦のマウンドを任された。相手先発は村上。開幕戦を含めて早くも今季4度目の投げ合いとなる。ここまでは1勝1敗。リーグトップタイの6勝をマークしている右腕に対し、「ずっといいピッチングをしている」と警戒。「最少失点で勝てるようにやりたい」としびれる投手戦を制する意気込みを口にした。
好調な猛虎打線は近本・中野の1、2番を筆頭に、出塁率の高い打者が並んでいる。カギを握るのは走者を背負った場面での投球。「先頭が出てクリーンアップが返すというチーム。そこで(打たれて)負けないようにやらないといけない。ランナーを出してから簡単に打たれすぎている部分もあるので、いろんなこと考えながら」と女房役を務めることが濃厚な坂倉とコミュニケーションを取りながら、試合を組み立てる考えだ。
投手指名練習ではキャッチボールなどで汗を流した。今季6度目となる本拠地での登板へ向け、「準備もしやすいですし、環境も整っている。ホームゲームで勝つことが一番だと思いますし、勝たないといけないアドバンテージだと思う。ちゃんと勝てるように投げます」と気合を入れた。鯉の背番号「18」を背負う男が、意地の“虎狩り”から再浮上を狙う。
◆森下VS村上の今季対戦メモ 森下は今季既に阪神・村上と3度投げ合っている。3月28日の開幕戦(マツダ)ではともに初の開幕投手を務めたが、8回2/3を無失点に抑えた村上が勝利投手になり、森下は初回に佐藤輝に先制2ランを浴びるなど7回降板で敗戦投手に。続く4月18日(甲子園)は森下が4安打2失点で完投勝ちしてリベンジ。村上は今季ワーストの5失点、ここまでの唯一の敗戦を喫している。5月16日(甲子園)は、ともに7回を投げて2失点。試合は九回に決勝点を挙げた広島が接戦を制した。





