広島・末包 初物尽くしの北陸遠征「楽しめればなと」 誕生日27日にプロ初の1軍公式戦 対巨人の打率セ界一・351

 広島・末包昇大外野手(28)が26日、未踏の地でのG倒に意欲を示した。チームは27日から富山、金沢で巨人2連戦。初戦の27日に29歳の誕生日を迎える主砲にとっては、人生初の北陸となる。巨人戦は今季9試合で打率・351、2本塁打、7打点の好相性。巨人キラーが攻撃陣をけん引し、29歳の第一歩を力強く踏み出す。

 節目の一日を目前に控えた末包は、少し戸惑っていた。「僕、富山も金沢も人生で行ったことないんですよ。行ったことない土地で誕生日を迎えるのも初めて」と苦笑しながら、これまでの28年間を振り返った。球場も街の雰囲気も、全てが新鮮。だからこそ「楽しめればなと思います」と北陸遠征を充実した時間にしていく。

 グラウンド内でも、味わったことのない空気を吸うことになりそうだ。誕生日当日の1軍公式戦出場はプロに入って初。22年からの2年間は2軍調整中で、昨年は5月27日が月曜日で試合がなかった。「ジャイアンツも今、状態がいい。そういったいいチームを倒せれば」と5連勝中の巨人を相手にバットで存在感を発揮する。

 頼もしい数字も背中を押す。今季の巨人戦は同一リーグで最も高打率の・351を誇る。27日の相手先発・井上からは4月29日に一発を放ち、計4打数2安打1本塁打。「(これまでと)変えずに狙い球を絞って。早めに得点できれば」と攻略への青写真を描いた。

 現在は2戦連続無安打だが「切り替えてやっていければ。(状態は)悪くはない」と前を向く。新井監督も「そこまで悪くはないと思し、バッティングというのはどうしても波がある。スエ(末包)がここ最近打っていない分、まわりが打っているから」と深刻とは捉えていない。

 末包、小園が少し状態を落とす中、ファビアンや坂倉が上り調子。「打線は助け合い。今は他の選手がカバーしている。(末包の)内容はそこまで悪くは見えないので、また切り替えて今週から頑張ってほしい」と指揮官は復調に期待した。

 主砲は25日・DeNA戦は2点を先制した三回2死二塁で、フルカウントから四球。続く坂倉の適時二塁打をお膳立てした。「もちろん打てればいいですけど、その中で得点に絡む四球だったり、そういう仕事もできれば」と、安打以外で打線に好循環をもたらす役割にも意気込んだ。

 地方球場での通算成績は、5試合で18打数5安打2打点。20代最後の1年間の幕開けに向け「まだ20代というところで、若さを出せればなと思う」と笑顔で誓いを立てた末包。初来訪の舞台で躍動し、自らのバースデーをバラ色に染め上げる。

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