「広島２－２ヤクルト」（２２日、マツダスタジアム）

　広島・大瀬良大地投手が額に汗をしたたらせながら懸命に腕を振った。本調子ではない中で、５回５安打２失点。計４四死球を献上し、１００球を要した。今季自身初となるスライド登板。「スライドだからと言われないように、より良いクオリティーの投球をしたい」と語ってマウンドへ上がり、なんとか試合はつくった。

　初回はいきなり先頭・岩田に右前打を許すと、２死三塁から４番・宮本に右前適時打を浴びて、先制を許した。

　１－１の三回は先頭・岩田のヒット性の打球に対して左翼手・ファビアンがグラブを差し出すも捕球することができず、ボールがフェンスまで転々とする間に三塁打となった。その後、１死満塁から併殺崩れの間に１点を失い、勝ち越しを許した。制球の安定感を欠き、三者凡退のイニングはなく、球数がかさんだ。

　ヤクルト戦での登板は早くも今季４度目。「多いですね」と自覚しつつも「やることはあまり変わらない。どんなチームでもどんな打線でも、自分のボールをしっかり投げて抑えられるようにやっていきたい」と平常心を貫いて立ち向かっていった。

　本来は前日の同戦で先発予定だったが、雨天中止となり、今季初めてスライドして登板した。前日は試合開催と中止の「どっちの準備もして」調整。長年の経験を駆使して対応してみせた。