広島・会沢 坂倉骨折離脱「みんなでカバーするしかない」」 チームの危機に今年初の1軍合流、新井監督「頼むぞ」
俺がいる!広島の会沢翼捕手(36)が3日、今年初めて1軍に合流した。前日に坂倉将吾捕手(26)の右手中指骨折が判明。正捕手を欠いた状態で開幕を迎えることが確定的となった中、2軍から上がってきたベテランが奮起を誓った。新井貴浩監督(48)も背番号27に全幅の信頼を寄せ、1軍の輪に迎え入れた。
歩く姿にあふれんばかりの貫禄がある。痛手を負ったチームに再び安心感をもたらすのは、どっしりと構えるベテランの役割だ。右手中指骨折で離脱した坂倉に代わって会沢が1軍に合流。経験豊富ないぶし銀は「(坂倉のケガは)残念だけど、みんなでカバーするしかない」と地に足を着けて前を向いた。
降雨のため、マツダスタジアムの屋内練習場で始まった1軍全体練習に姿を見せると、新井監督から「頼むぞ」と声をかけられた。打撃練習では鋭い打球を飛ばし、「監督がいつも言ってるように、僕もアピールしなくちゃいけない立場なので。体はつくってきた。万全のことをしてきている」と腕をまくった。
今キャンプは全日程を2軍で過ごし、「守備も打撃も、自分のやれることはしっかりやっていこうということでやってきた」。指揮官の大号令で横一線の競争が繰り広げられる今年のカープ。実績組も例外ではない。会沢自身も例年と比較して調整ペースを早め、「オフから準備を進めていた」と力を込めた。
すでに日南キャンプで実戦出場を果たし、1日の教育リーグ・阪神戦では「3番・捕手」でスタメン起用され、3打数1安打2打点。五回に中前への2点適時打を放つ活躍を見せ、「試合に出た方がいいと思っていたので、『試合に出させてください』と言ってやってきた。準備だけは怠らないようにしておこうという感じで」と、牙を研ぎ続けていたところで1軍から声がかかった。
新井監督は会沢の状態について、「映像でもチェックしていて、いい安打を打っていたし、体も動いている」と評価。「サク(坂倉)のところはベテランの力も借りながらみんなで頑張っていく」と、チームの危機は総力を結集して乗り越えていくことを強調した。
現状の1軍捕手はベテランの会沢、20歳の清水、21歳の高木の3人となった中、「捕手は特に経験が大切」と語った指揮官。会沢は打撃練習を終えると足早にブルペンへと向かった。「受けろと言われたらいくらでも受けますよ」。後輩投手たちとの対話を重ね、開幕への準備を進めていく。





