広島・塹江 「めっちゃびっくりしました」初の侍ジャパン! いじりじゃなかった!新井監督推薦 サイド転向の昨季が転機
「広島春季キャンプ」(14日、沖縄)
祝代表入り!!「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本対オランダ」(3月5、6日・京セラドーム大阪)に臨む野球日本代表「侍ジャパン」のメンバー28人が14日発表され、広島からは塹江敦哉投手(27)、矢野雅哉内野手(26)、常広羽也斗投手(23)が選ばれた。プロ11年目にして初のフル代表となった塹江は予想外の選出に驚きを口にした。
本当だった。今キャンプの“いじられ番長”の塹江が侍ジャパンのユニホームに袖を通す。「そんなことはないと思っていたので、めっちゃびっくりしました。もうすごくうれしかったです」と、キャンプ地・沖縄で吉報を聞き、顔をほころばせた。
自身初のフル代表。5日に広島キャンプを視察した侍ジャパン・井端監督に対して、新井監督が「塹江が良いですよ」と推薦していた中での選出となった。「監督が推してくれた記事は見たけど、冗談か本気か分からなかったので、本当だったらいいなぐらいの気持ちではいて。そうしたら(球団)常務から『侍どう?』って言ってもらって、うそじゃないだろうなと思って」と左腕。半信半疑だった分、驚きと喜びが増幅した。
開幕投手?として今キャンプは振る舞っている。新井監督は報道陣から開幕投手について問われるたびに、「塹江です!」と威勢良く回答。実質は大瀬良、床田、森下の3人による争いとなっており、指揮官のジョークだが、塹江も「両親が楽しみにしているので、しっかり開幕に向けて頑張りたい」と返すなど、ユーモアあふれるやりとりが話題となっている。
瞬く間にすっかり、いじられ役として定着。今回の選出に際しても新井監督からは「『侍!』っていじられるばっかりで、あんまりちゃんとしたことは言われてないんで」と苦笑いを浮かべた。
ただ、塹江にとって指揮官は野球人生を大きく変えてくれた恩人でもある。23年は8試合の登板に終わった中、同年の秋季キャンプで新井監督ら首脳陣から提案されてサイドスローに転向した。
その結果、昨季は自己最多の53試合で2勝0敗、防御率1・58のフル回転。一足飛びに日の丸の舞台まで駆け上がり、「貴重な機会をいただいてばっかりなので、そこに報いる、頑張りたいという気持ちがより一層強まった」と思いを新たにした。
新井監督は矢野、常広も含めた侍選出の3人に向けて、「うれしいと思うし、またそこで自信をつけて戻ってきてほしいね。いい経験にしてほしい」と、いじりなしで期待。自身の選出に驚いた左腕が、次は圧巻の投球で日本全国の野球ファンを驚かせる。
◆塹江敦哉(ほりえ・あつや)1997年2月21日生まれ、27歳。香川県高松市出身。178センチ、91キロ。左投げ左打ち。投手。高松北中、同高を経て14年度ドラフト3位で広島入団。16年9月11日の巨人戦でプロ初登板1軍初登板。24年は自己最多の53試合に登板し、2勝16ホールド、防御率1.58の好成績。





