広島・新井監督 沖縄も若手サバイバル!日南1次キャンプ打ち上げ 対外試合7試合「さらに激しい競争を見せてもらいたい」
「広島春季キャンプ」(11日、日南)
広島は11日、宮崎県日南市で行っていた1次キャンプを打ち上げた。同日中に沖縄へ移動し、13日からは2次キャンプに臨む。新井貴浩監督(48)は沖縄移動後も実績ある中堅、ベテラン組を1軍に合流させず、引き続き若鯉たちの競争を促す方針。2次キャンプでは計7試合の対外試合が予定されており、実戦の中で強い姿を見せることを求めた。
外野に転がった白球をチーム全員で拾い終え、11日間に及んだ日南キャンプが幕を閉じた。“半ドン”だったこの日も、全体練習の締めはロングティーと連続ティー。毎日欠かさず実施した恒例のメニューが終わると、スタンドから拍手が送られた。新井監督は徹底的にバットを振り込んだ野手陣に「振る力がついてきていると思う」と明るい兆しを感じ取った。
得点力不足にあえいだ昨季を踏まえ、昨秋キャンプから打力強化にフォーカス。今春も継続して鍛錬を積ませてきた。若鯉たちはその成果を、沖縄での対外試合計7試合で示すことになる。
その沖縄から、開幕1軍を懸けた争いが本格化する。現在2軍では松山、会沢、田中、野間、上本ら実績組が調整中。指揮官は「若い選手がいっぱい(1軍に)来てるから(沖縄に2軍からは)呼ばないよ」と現在のメンバーでの競争継続を明言した。
1軍キャンプスタートだった秋山、菊池の主力に対しても調整を一任してきた。2人は沖縄に帯同するものの「(シート打撃などの)練習の中での実戦は、本人たちが希望してきたタイミングで出そうと思うけど、試合はないです」と今後のプランを口にした。
そうなれば必然的に若手の出番が増える。「対外試合になると、どんどん内角も突いてくると思う。そこで強い姿を見せてもらいたい。野球って、うまくいかないことが多い。何回でも『絶対、次こそは』と思って打席に入り、マウンドに上がる。そういう姿は見ていて分かるから」。思い描く結果を出せなくても自分を奮い立たせ、相手に挑んでいく姿を求めた。
激しい競争に身を置く若手の鼻息も荒い。外野の定位置を狙う田村は「去年の秋から、ここからのために(バットを)振ってきた。いい結果、いい数字が出るようなモノをつくっていきたい」と意気込む。高卒3年目の成長株・内田は「悪い結果を恐れずに、積極的に挑戦していきたい」と決意をにじませた。
チームとして若い芽の成長を実感できた部分もあるが、日南キャンプ打ち上げは通過点。「(沖縄は)気温も上がると思うし、体も動いてパフォーマンスも上がってくると思う。さらに激しい競争を見せてもらいたい」と新井監督。サバイバル後半戦のゴングが鳴る。




