広島ドラ1佐々木 フリー打撃で圧巻13発!場外弾も 走攻守で躍動感「肩の心配なく100%で実戦を」
「広島2軍春季キャンプ」(8日、日南)
広島2軍は8日、宮崎県日南市の東光寺球場でのキャンプをスタートさせた。昨年11月に負った左肩脱臼の影響で、2軍調整が続いているドラフト1位・佐々木泰内野手(22)=青学大=は、フリー打撃で場外弾含む計13発をマーク。走塁練習ではスライディングを解禁するなど、走攻守にわたって躍動感あるプレーを披露した。
寒風吹き荒れた東光寺球場で、ひときわ存在感を放った。2軍日南キャンプの初日。佐々木がはつらつとしたプレーを披露し、好スタートを切った。
「守備も走塁もバッティングもいい感じでできた。肩の心配なく100%で実戦をできることと、走攻守全てでレベルアップしていきたい」
午前中は主に守備練習に時間を費やした。守り慣れた三塁に入り、サインプレーなどを確認。ノックも軽快にこなし、「取れるアウトを取れるように」と丁寧に打球をさばき続けた。
圧巻だったのは午後から行われたフリー打撃だ。ケージに入り、「ふっ」と息を吐きながらバットを構えると、鯉党の視線は背番号10に向けられた。注目が集まる中、5球目を完璧に捉えると打球は弾丸ライナーで左翼席の芝生に着弾。その後も両翼92メートルの同球場で場外弾を放つなど、左翼フェンスを軽々越える打球を連発。「大学の時よりも意外と飛んだ」と2度にわたって行われたフリー打撃で、計143スイングし、13発を放った。
万全な状態へ大きな進歩もあった。打撃ローテーション中の走塁練習では昨年11月の左肩脱臼以来、封印していたスライディングを解禁。一塁への頭からの帰塁、二塁への足からのスライディングを複数回、繰り返した。左肩を気にする様子はなく、「全然、怖くはなかった」と完全復活への一歩に顔もほころんだ。
全体練習後には、室内練習場に移動し、黙々とバットを振り込んだ。引き揚げる際には、大勢の鯉党にサインなどのファンサービス。「思ったより寒いなというのが第一印象」と気温7度にまで冷え込んだ中、充実の時間を過ごした。
順調な調整ぶりに、高2軍監督も目を細める。「全然問題ないと思っている」と躍動感あふれる姿を評価し、「そんなに焦らせてはいない。後退しないように、メニューを組んでいきたい」と最大限のサポートを約束した。
「最終的には開幕1軍を見据えている。今できることをやって、(1軍に)呼ばれたら、いつでもいけますっていう状態を常に作ることが大事かなと思っています」と佐々木。その時が来るまで、牙を研ぎ続けていく。





