広島・九里 開幕投手へ文句なし! OP戦首位ソフト打線を圧投3回無安打無失点

 好投し白い歯がこぼれる九里(撮影・市尻達拡)
 躍動感あるフォームで投げ込む九里(撮影・市尻達拡)
 好投し白い歯がこぼれる九里(撮影・市尻達拡)
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 「オープン戦、ソフトバンク2-2広島」(22日、ペイペイドーム)

 開幕投手を務める広島・九里亜蓮投手(32)が上々の内容で開幕前最後の登板を締めた。強力ソフトバンク打線を相手に3回無安打無失点。全球種を織り交ぜて4三振を奪うなど、文句なしの投球を示した。オープン戦は3試合で14回1/3を2失点(自責点1)と好結果を残した。いよいよ1週間後に迫った自身初の大役へ、満を持して29日・DeNA戦(横浜)のマウンドに上がる。

 不安は全く感じさせない。むしろ高まったのは、チームの初陣で発揮する快投への期待。九里はテンポ良くアウトを積み上げて、最終リハを終えた。「前回はスライダーとシュートの精度があまり良くなかった。その辺の確認と自分が持っている球種を全部投げて、確認しながらやりました」と納得顔で振り返った。

 初回1死からは、そのスライダーで今宮を空振り三振。外角ボールゾーンへ投げ込んでバットの空を切らせると、二回は先頭の山川を同じくスライダーで三邪飛。前回12日・日本ハム戦では「膨らんで自分が思ったような軌道じゃないスライダーを投げていた」という傾向を踏まえ「きょうはある程度、思った軌道で投げられた」ときっちり修正を施してみせた。

 3回を無安打無失点。許した走者は四球による一度だけで、オープン戦首位のソフトバンク打線を手玉に取った。順調な仕上がりに新井監督も「全く問題なしでしょう。ナイスピッチングだったと思いますよ。あとは開幕に向けて調整してほしい」と自信を持って今季初戦へと送り出す。

 前回登板から中9日でのマウンド。トレーニングは上半身、下半身を2回ずつ実施した。「パワー系のトレーニングもしたし、メディシンボールのトレーニングもした。追い込み週間じゃないが、体を張らした状態できょうは入っていけた」。間隔が空いた期間で体を追い込む調整はプラン通り。青写真に沿った形でシーズンへ備えていく。

 新たな取り組みにも、一定の手応えを得た。オフ期間から投球フォームを変更。投球全体の向上を図り、踏み出す左足の歩幅を従来の6・5~7足から5歩に変更した。「やり始めた時より、ある程度しっくりきている。もう少し上げていける感覚もあるので、その辺をすり合わせていけたら」と貪欲な姿勢は崩さない。

 持ち球にしているチェンジアップより速い球速帯で、シンカー気味に変化する新球・スプリットチェンジの仕上がり具合も上々。この日は初回先頭の川村への初球から2球続け、見逃しと空振りを奪った。

 開幕投手の実感には「まだですね。近づくにつれて湧いてきてくれるんじゃないかな」と笑顔を見せ「一日一日を大切に過ごしていきたい」と口元を結んだ九里。心技体を整え、節目のマウンドで最高の投球を見せる。

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