広島・シャイナー 乗ってきたんじゃ~OP戦初マルチ! 来日1号あとちょっと! 「本当に楽しく試合に」

 5回、菊池の左前タイムリーで生還したシャイナーはナインとタッチを交わす(撮影・市尻達拡)
 5回、シャイナーは左翼への二塁打を放つ(撮影・市尻達拡)
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 「オープン戦、広島3-2DeNA」(16日、マツダスタジアム)

 広島の新外国人ジェイク・シャイナー内野手(28)が、オープン戦初となるマルチ安打を記録した。三回に左前打を放つと、五回にはあと一伸びでスタンドインの二塁打をマーク。オープン戦序盤に18打席連続無安打を記録するなど、日本野球への適応に苦労していた大砲。この2安打を契機に上昇気流に乗り、開幕への準備を進めていく。

 力強いスイングから放たれた放物線に球場はドッと沸いた。来日1号にはわずかに届かずも、フェンス際で白球が転がる間に、シャイナーは悠々二塁へ。日本への適応に苦しんでいた新助っ人に、上昇気配が漂い始めた。

 「本当に楽しく試合に出場しようと思っている。一日一日の積み重ねでここまできているので、良い状態で開幕を迎えられそうだよ」

 「7番・一塁」で出場し、迎えた五回1死の第2打席。2球で追い込まれるも「大振りをしないように」と冷静だった。4球目のカーブを捉えた打球はいい角度で左翼へ。フェンス手前で蝦名が差し出したグラブをはじき、二塁打となった。「コンパクトに振ってもあそこまで飛ぶことが分かった。振り回すというよりは、自分をコントロールしてスイング出来ることが確認できた」と内容にも満足した一打だった。

 三回先頭の第1打席は、カウント3-1から真ん中のカットボールを強振。火の出るような打球は、あっという間に三遊間を抜けていった。オープン戦初のマルチ安打。七回の第3打席は四球を選び、全打席出塁でチームの勝利に貢献した。

 勤勉な姿勢が快打を呼び込んだ。マリナーズ時代の2、3年前から始めたという振り返りノート。対戦した投手の球筋や、打席に入って感じたことなどをメモに残し、次回の対戦時に生かしている。この日の相手先発・森唯とは2月21日に沖縄で行われた練習試合で1度対戦済み。試合前にノートを読み返し、結果につなげてみせた。

 新井監督も「いい打撃だった。毎試合打席に立って、内容も上がってきているし、打席内の反応も良くなっている」と評価。レイノルズとともに打線の中心として期待を寄せる大砲の復調に、目を細めた。

 自身の性格を「考えすぎるところがある」と分析したシャイナー。オープン戦では18打席連続無安打を記録するなど苦しい時期が続いていた。真面目すぎるが故に「結果が出ていない時に自分にプレッシャーをかけすぎていた。縮こまったスイングもあった」と振り返る。

 開幕まで2週間を切る中、「ここ最近はしっかり振っていこうというところから、いいタイミングで振れてきている」と手応えあり。打線に欠かせない1ピースとなるため、ここからさらに状態を上げていく。

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