広島・上本 査定見直し要望 増額サインも若手を思い「(複数)ポジション守るとリスクもある」
広島・上本崇司内野手(33)が29日、マツダスタジアム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1200万円アップの4100万円でサインした。増額提示にも、鯉のスーパーサブはユーティリティー性の査定見直しを球団に要望。若手選手のことも思って自身の考えを伝えた。(金額は推定)
会見場に姿を見せた上本の表情に笑顔はなかった。「(金額に)納得は、しているようでしていないです」と率直な思いを口にしつつ、「自分の思いは全て伝えました。その辺りは納得していますかね」と続けた。
球団に要望したのはユーティリティー面の査定見直し。今季は84試合の出場で打率・259、1本塁打、17打点。左太もも裏痛などで2度の離脱もありながら、捕手と一塁以外の全ポジションを守った。打撃では12試合で4番に入るなど9番以外の全ての打順を任された。その適応能力はチームに欠かせない。
複数ポジションを守ることは技術的にも「全く別物」という。だからこそ「(複数)ポジションを守るとなると、ケガのリスクもある。考慮して評価してもらえないかと伝えました。僕だけの問題じゃない。ユーティリティー(選手が)が出てくる。その子たちのためにも言いました」。若手選手のことも考えた上で思いを伝えた。
レギュラーシーズン最終戦の10月1日・阪神戦(マツダ)では2つの悪送球を記録。敗戦につながったミスが頭から離れず、「まだ何か足りない。隙があったんだと思った一年」と自戒した。「若い子、レギュラー陣が最初にしっかり(試合に)出ていただいて、休みたい時に僕が代わりに出ていけるように」。来季も黒子に徹してチームを支えていく。





