新井カープ苦手甲子園で8連敗 左打者7人もマジック不発 2戦目以降へ「いろいろと考えています」

 9回、ボールをよけて座り込む西川(撮影・田中太一)
 7回、選手交代を告げ、ベンチへ戻る新井監督
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 「JERA CSセ・ファイナルS・第1戦、阪神タイガース4-1広島東洋カープ」(18日、甲子園球場)

 広島は初戦を落として阪神のアドバンテージを含めて0勝2敗となった。新井貴浩監督(46)はスタメンに左打者を7人並べたものの、村上を打ち崩せず1得点。2軍で好相性だった韮沢を起用する策も実らず、甲子園では8連敗となった。仕切り直して、まずは19日、敵地で1勝をもぎ取りたい。

 いったん相手に傾いた流れは、簡単に戻って来ない。球場の大部分を埋め尽くした虎党からのすさまじい“黄色い圧”。敵地の大歓声が失点の悔しさを増幅させた。ファーストSを2連勝で勝ち上がった勢いで乗り込んだが、初戦を落として甲子園で8連敗。新井監督は「しっかり切り替えて、あしたに入っていきたい」とサバサバした表情で敗戦を受け止めた。

 思い切った策は勝利につながらなかった。村上の今季の被打率は対右打者が・164、左打者が・196だった中、この日はファーストSで4番だった堂林をベンチスタートにし、スタメンに左打者を7人配した。幸先良く四回に1点を先制したものの、追加点を奪えない。

 左打者7人の中には、「8番・一塁」で韮沢をスタメンに抜てき。今季1軍で20試合、2軍で5試合、一塁を守っており、村上には2軍で通算打率5割。昨季は9打数5安打1打点と好相性だった。「村上はスピンの利いた真っすぐが強い。ニラ(韮沢)は強い真っすぐに対して、いいアプローチができる選手。2軍でも結果をしっかり残してくれていたので、そこはもう決めていました」と指揮官は起用の意図を説明。だが、思惑通りには進まなかった。

 韮沢は村上に2打数無安打。守備では同点の五回1死一、三塁で村上が放った一塁線への打球処理に入るも、白球はグラブの下を抜ける勝ち越しの適時二塁打となった。

 「攻撃重視という形ではなく、2軍の方からずっと調子が良いと聞いていたし、普通にニラでいきました」と新井監督。攻守両面を考えて若鯉を起用するも、結果に結び付かなかった。

 戦前には、大胆な積極采配を予告していた鯉将。この日も走者一塁の場面で計3度、一塁走者を走らせた。いずれも打者はファウルとなったが、動きを出しながら得点を奪いにいく方針が垣間見えた。2戦目以降も思い切った策を打つかと問われ「いろいろと考えています」と新井監督。黒星発進にも視線を落とすことなく、第2ラウンドでは阪神に意地を示したい。

 ◆甲子園“8連敗” 今季レギュラーシーズンでの広島は5月20日から1分けを挟んで甲子園7連敗。この日の敗戦を加え甲子園8連敗となってしまった。今季公式戦では2勝9敗1分け、勝率.182。苦手にしている甲子園で負の流れを止めてCS突破を果たしたい。

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