カープ野村 29日DeNA戦で今季初先発 新井監督が2軍戦視察→「木曜日、任せたぞ」

 先発し、力強く投げ込む野村(撮影・田中太一)
 2軍戦を視察し、満足げに会見する新井監督
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 「ウエスタン、広島3-4ソフトバンク」(22日、由宇球場)

 広島・野村祐輔投手(33)が29日のDeNA戦(マツダ)で今季初登板初先発することが22日、決まった。この日はウエスタン・ソフトバンク戦(由宇)に先発。3回無安打無失点の完璧投球で調整登板を終え、視察に訪れた新井貴浩監督(46)から「任せたぞ」と背中を押された。経験豊富な右腕が準備万端整った状態で、1軍マウンドへ上がる。

 惜しみなく持ち味を発揮した。いよいよ巡ってくる1軍舞台を前に、仕上げとなったマウンド。野村はサクサクと相手打線を料理していった。3回無安打無失点。一人の走者も許さず、「良かったです」と心地よさそうに汗を拭った。

 初回は先頭の周東を二飛、続く嶺井を右飛に仕留めて上林は二ゴロに打ち取った。二回も一発のあるガルビス、アストゥディーヨをフライアウト。三回も三者凡退に片付け35球でマウンドを降りた。

 スライダー、チェンジアップ、ツーシームと多彩な変化球をちりばめる、野村らしさに満ちた投球。カーブでアクセントも加えた。「(直球で)詰まらせて内野フライを取れていた。その点は良かった」。緩急を生かした打ち取り方をプラスに捉えた。

 前回6月14日のウエスタン・中日戦では7回無失点。新井監督が視線を送る中でのこの日のマウンドでも「前回もいい投球ができていた。その状態を維持したまま投げられたらと思っていた」と普段通りのスタンスで、文句なしの内容を披露した。

 指揮官も「全ての球種がコントロールされていて、彼らしい投球だった」と称賛。次回登板には「(29日の)木曜日、『任せたぞ』と伝えました。彼にとっては今年の開幕マウンド。楽しみにしています」と期待を膨らませた。

 昨年は6月10日に1軍初登板先発。コロナ禍で6月19日に開幕した20年シーズンを除けば、6月29日に今季初登板を迎えるのはプロ12年目で最遅になる。

 新井監督は「1軍登板がこの時期までない、というのは初めての経験だったと思う。その中で気持ちを切らさず、しっかりやるべきことをやってくれていたなと。きょうのマウンドを見て確認できたので、良かった」。自分で自分を奮い立たせ、鍛錬を積み上げてきた姿も高く評価した。

 「いつも自分のベストを尽くすだけなので、それができるように準備していきたい」と野村は静かに闘志を燃やした。つかみとった1軍の椅子。簡単に明け渡すつもりはない。

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