広島ドラ1・斉藤 生かす黒田アドバイザーの金言 2軍オリックス戦で“プロ初登板初先発”後授かった
広島のドラフト1位・斉藤優汰投手(19)=苫小牧中央=が黒田球団アドバイザーの金言を生かそうとしている。“プロ初登板初先発”した5月24日のウエスタン・オリックス戦後、黒田球団アドバイザーからマウンドでの考え方など直接指導を受けた。実戦を経験しながら、打者を抑えるための術も身につけていく。
ウエスタン・オリックス戦でのデビューを終えた斉藤は登板後、視察に訪れていた黒田球団アドバイザーからマンツーマンで話を聞く機会を得た。三回まで横に座り、その言葉に耳を傾けた。今後、取り組むべき課題が見つかるなどかけがえのない時間だった。
「状況に応じての攻め方の話とかをしてもらいました。打者の特長とかを知って考えて投げると、投球が面白くなるし、幅が広がっていくとも言ってもらいました」
強く印象に残っているのが1球の意図だ。高校時代は、打者を打ち取る最後の決め球については考えていた。だが、「投球全体を考えていたわけじゃない」。追い込むまでの過程も考え、意図を持って投げてはいなかった。
黒田アドバイザーからは全ての球に狙いがあると指導を受けた。「この球でファウルが取りたいとか。いろいろ勉強になりました」。150キロ超の直球が魅力でも、剛球だけでは活躍できないのがプロの世界だ。武器を生かしながら打者をどう抑えるか。投球術を考える第一歩となった。
結果を気にすることなく思い切り腕を振ったデビュー戦は1回3安打2失点。来田には151キロの直球を捉えられ先頭打者本塁打を浴びた。映像を見返すと「やりたいフォームで投げられていなかった」。上半身を必要以上に振っており、力を伝えきれていないと自己分析した。
変化球の課題も見えた。スライダーで空振りは奪えたものの、狙い通りに制球できた球は少なかった。「やっぱり変化球でカウントが取れなかった。1球でもストライクが入れば、打者は直球と変化球の二択で考えるようになる」。直球の力強さなどを磨きながら、変化球の精度向上を目指す。
2試合目の登板となった10日のオリックス戦は1回3安打2失点で終えた。課題をこなしつつ、今後も定期的に登板していく予定だ。収穫と課題を手にしながら一歩ずつ成長階段を上っていく。
◆斉藤 優汰(さいとう・ゆうた)2004年5月27日生まれ。北海道岩見沢市出身。投手。右投げ右打ち。189センチ、91キロ。小学4年で野球を始め、中学は軟式野球部に所属。2年秋から投手に専念する。苫小牧中央に進学し2年秋からエースとなる。最速は151キロ。本格派右腕として注目を集め22年度ドラフト1位で広島に入団。





