【安仁屋宗八氏の眼】広島・森下をバックが盛り立てた「尻上がりに調子上げた」「勇気づけられたはず」

 「広島4-1ヤクルト」(27日、マツダスタジアム)

 森下の投球から、前回、20日の阪神戦で九回2死からサヨナラ負け、わずか1失点での敗戦の悔しさを晴らそうという、強い思いが伝わってきた。

 初回は満塁のピンチを背負ったが、直球でどんどん打者を押し込んでいく投球で無失点。これで気持ち的にも乗っていけたんじゃないかな。

 ボール自体はその阪神戦あたりから、手術前の良かったころに戻ってきている。投げ方にも違和感がない。そのボールのキレをいち早く感じ取った捕手・会沢が、直球主体の組み立てで森下を引っ張り、森下も尻上がりに調子を上げていくことができた。

 加えて三回1死一塁からオスナの左前へ抜けようかという当たりを好捕するなど、再三の好プレーを演じた田中、そして菊池という2人のベテランが盛り立てたことで森下も勇気づけられたはずだ。

 この投球ができれば、パ・リーグ相手でも十分に通用する。ここ数年とは違った、楽しみな交流戦となりそうだ。(デイリースポーツ評論家)

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