カープ西川龍馬カッコイイ 森下に勝ち星贈る決勝打 打席前に一言で「本当に打てた」 自身も20年に手術

 「広島4-1ヤクルト」(27日、マツダスタジアム)

 打球が中前へ抜けると、球場全体の興奮が最高潮に達した。仲間の奮闘に報いたい。その一心で広島・西川龍馬がバットを握る。チーム全員が抱いていた願いを実現させた快音。均衡を破る一撃は、森下に勝利投手の権利を呼び込む決勝打になった。「初球からどんどん振って行こうと思って。飛んだところが良かったですね」と笑顔で振り返った。

 0-0の七回1死一、二塁。打席に向かう前、森下にこう告げた。「そろそろ、打ってくるわ」。1ストライクからピーターズのスライダーを捉え、待望の先制点を生み出した。お立ち台では「本当に打てたので良かった」と胸を張った打のヒーロー。有言実行の一振りがカッコ良かった。

 過去3試合、森下の登板日に打線は計3得点しか挙げられていなかった。「もっと早く(点を)取ってあげれば、もっと楽に投げさせられたかなと思う。何とか勝ちを付けられて良かった」と後輩の復帰星を喜んだ。

 自身も、2020年11月に右足首を手術。復帰までの道のりを歩む心境に、共感できるものがあった。「僕も手術した身なので、よく分かる。リハビリ期間は、けっこうつらいので。そこからよく、こうやって復帰してくれたと思う」と西川。仲間思いの頼れる5番打者が、チームをさらに押し上げていく。

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