広島・林 帰ってきた!虎止めた! 2年ぶり1軍即スタメンで575日ぶり安打&2打点 デビッドソンが離脱も起爆剤に

 1回、右前に適時打を放つ林(撮影・山口登)
 5回、玉村の2点適時打で生還し、ナインとタッチを交わす林(撮影・高部洋祐)
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 「阪神7-10広島」(19日、甲子園球場)

 広島・林晃汰内野手(22)が帰ってきた!左翼スタンドに陣取るカープファンからの声援を背に初回いきなり適時打で、1軍では21年10月21日・ヤクルト戦以来575日ぶりの安打を記録。八回にも1死三塁から相手の野選を誘う遊ゴロで計2打点の活躍。チームも長期ロード勝ち越しを決めた。デビッドソンが離脱する中、5年目の若武者が起爆剤になった。

 これまでの悔しさが詰まった打球は執念で中野のグラブをかすめ右翼前へ転がっていった。松山、坂倉に続く適時打に林は一塁上でガッツポーズ。笑顔を見せた。この日1軍昇格を果たし、即スタメン抜てき。21年10月21日・ヤクルト戦(神宮)以来、実に575日ぶりの1軍での安打だ。

 「絶対ガンガンいってやろうと思ってました。(安打は)久しぶりだったので良かったと思います」

 21年は打率・266、10本塁打、40打点の成績を挙げ、未来の大砲候補として期待された。飛躍を目指した昨季は打撃不振に陥り、2軍でも打率・217、2本塁打、27打点と結果を残すことができなかった。

 苦しみ抜いた。構える際のグリップを上げたり、下げたり。試行錯誤の毎日。答えはなかなか見つからなかった。1軍からもお呼びが掛からない。

 「ヘタクソなんで。だから出られない。もっともっとレベルアップできるようにと思ってずっとやってきました」

 開き直りにも似た思いで目指す場所を見つけた。

 「難しく考えたら打てない。シンプルにしっかり立って、大きく構えてタイミングを早くとる」

 打席に入る前にバットを天に向かってまっすぐ掲げ、背筋を伸ばす。構えを大きくして、早めにトップを作りボールを待つ。一球一球同じ繰り返し、ルーティンにした。コレが結果につながった。2軍では打率3割、5本塁打、20打点とチーム三冠王。デビッドソンの離脱もあり、ようやく1軍昇格のチャンスをつかんだ。

 「長かったですかね?ずっともう上がるっていう気持ちでやってきた。うまくいって良かったです」

 八回1死三塁の場面では追い込まれながらなんとか内野ゴロで貴重な追加点を挙げた。1安打2打点の活躍。新井監督も「打席の中での攻撃的姿というのはすごく良かったですよね」と好印象を口にした。

 助っ人離脱というピンチだが、林にとっては最大のチャンス。今度こそ本物の大砲に成長するときだ。

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