広島・新井監督 7連敗オープン戦最下位決定も「気にならない」 あくまで「シーズンに入るための準備」

 「オープン戦、ソフトバンク8-2広島」(25日、ペイペイドーム)

 広島は引き分けを挟んで7連敗となり、2015年以来のオープン戦最下位が決まった。打線は内野ゴロの間に2点を挙げたが直近4試合、36イニング連続で適時打なし。それでも新井貴浩監督(46)はオープン戦とシーズンを別物と位置付けて「気にならない」と前向きな姿勢を示した。

 8年ぶりのオープン戦最下位にも、下を向くことはない。あくまで今は、シーズンへの助走期間。本番と調整段階は別物と考えれば心配は要らない。「オープン戦の順位?気にならない」と語った新井監督の表情にも、悲観の色はなかった。

 前日24日は2安打1得点。この日も2得点にとどまったが、7安打を集めた。得点はいずれも内野ゴロの間に挙げたもの。直近4試合、計36イニング連続で適時打が出ていない現状にも、指揮官は「見た感じは全体的に少しずつ、いい反応をし出しているのかなという(印象)」と打線全体に見えた兆しをプラスに感じ取った。

 投打で収穫も見られた。投手陣では四回に黒原、六回に登板した戸根がそれぞれ1回無失点。松本は七回からの1イニングを三者凡退に片付けた。

 野手では八回1死で途中出場の韮沢が、左腕・嘉弥真から左前打で出塁。続く田中が右翼線二塁打を放ち、二、三塁から秋山の二ゴロの間に得点をもぎ取った。この日、秋山は2安打1打点で3試合ぶりの安打となった。

 秋山本人は「ああいうので、点が取れる打撃というかケースも必要だと思う」。守備では初回2死二塁で正木の打球をフェンスに激突しながらジャンプ。グラブに収め、好守でナインを鼓舞した。

 「打てる打てないは皆、苦しんでいる部分が絶対ある。ただ野手である以上は走る姿も、与える影響は大きいと思う」と秋山。思い通りの打撃ができなくても守備と走塁で貢献する。泥くさく1点を奪い、1点を守る。その重要性を示した。

 オープン戦最下位となった一方で、20年・巨人、21、22年・ヤクルトのように直近3年間はオープン戦最下位チームがリーグ優勝した例もある。マイナスに捉える必要はない。

 いよいよ26日は、本拠地でオープン戦最終戦。「勝ち負けは関係ないというか。あくまでシーズンに入るための準備だと思っているから」と指揮官。開幕前最後の実戦機会を実りある時間にする。

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