新井カープの開幕投手やっぱり大瀬良 一発快投に指揮官が即決「任せたからな」

 4回、投手交代を告げた新井監督は、守備位置へ向かう選手を鼓舞しながらベンチへ戻る(撮影・田中太一)
 先発し、力投する大瀬良
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 「オープン戦、巨人4-1広島」(25日、沖縄セルラースタジアム那覇)

 広島・新井貴浩監督(46)が25日、今季の開幕投手に大瀬良大地投手(31)を指名した。右腕はこの日、巨人とのオープン戦(那覇)に先発して2回無失点。登板後に直接伝えられた。大瀬良が開幕投手を務めるのは5年連続5度目で、球団では長谷川良平、黒田博樹(現球団アドバイザー)に次ぎ3人目。指揮官にとって初陣となる3月31日・ヤクルト戦(神宮)をエースに託す。

 自信を持って送り出せると確信した。新井監督はこの日、登板後の大瀬良に大役を任せることを通達。「『任せたからな』と。1年間、投手陣の中心として引っ張ってくれと伝えました」と明かした。大瀬良も「監督の口からそういうふうに言ってもらって、身も引き締まる思い。しっかり役割を全うできれば」と責任感を強めた。

 開幕投手について、指揮官は競争と位置付けていた。そんな中、大瀬良は日南1次キャンプから文句なしの結果と内容を披露。5年連続という名誉ある大役にふさわしい投球を見せつけてきた。

 長丁場のペナントレース。その初戦は特別な意味を持つ。「投手からすると開幕戦に投げる、今シーズンの1球(目)を投げるのは名誉なこと。彼らの気持ちを考えて投手陣も納得する、自分たち(首脳陣)も納得する人に決めたということ」と新井監督。誰もが認める存在の投手が先陣を切ることで、結束力も高まる。新生カープの第一歩を、背番号14とともに踏み出す。

 今キャンプ初めて対外試合に先発した大瀬良は初回、先頭・オコエの2球目に150キロを計測。その後1死二、三塁で4番・中田翔を初球148キロのストレートで一飛にねじ伏せた。2回1安打無失点。2度マークした最速150キロが象徴するように、威力十分の直球で打者を押し込んだ。

 特に中田翔を仕留めた場面は昨季からの変化を感じ取った。フライアウトを狙って意図通りに奪った。「昨年やその前だと自信がなくて、ああいう形で勝負する割り切りができなかったと思う」。投球の根幹をなす直球の仕上がりに十分な手応えをつかんだ。

 開幕戦は3月31日。敵地・神宮でリーグ2連覇中のヤクルトとぶつかる。右腕は、昨季2度の登録抹消もあって不完全燃焼に終わった。フル回転を誓う今季。「実績も経験も今年投げている球も申し分ない。彼の今年に懸ける思いは伝わってきた」と新井監督。頼れる大黒柱を立て、初陣を白星で飾る。

 【今キャンプでの大瀬良】

 2月11日 初めてフリー打撃登板。デビッドソンや野間ら打者6人に直球のみ31球を投げ、安打性の打球は2本のみ。最速は148キロを計測した。「ファウルも数多く取れましたし、空振りも取れた。良かった」と手応えを口にした。

 2月18日 初の実戦登板となる紅白戦に先発し初回を無失点。球数が少なかったため投球を“おかわり”。二回に最速は151キロを計測した。打者9人に1安打無失点。「例年と比べても体の状態が良いし、投げている球も良い。順調なんじゃないかなと思います」と語った。

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