新井カープ〝一石三鳥〟シート打撃 機動力野球復活への「3つの視点」

 シート打撃で三塁を狙う秋山(撮影・田中太一)
 シート打撃で二塁にすべり込む大盛(撮影・田中太一)
 シート打撃で三塁を陥れる羽月。左は小園(撮影・田中太一)
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 「広島春季キャンプ」(7日、日南)

 広島・新井貴浩監督(46)が7日、“一石三鳥”のシート打撃で選手の走塁意識を高めさせた。今キャンプ初めて実施した実戦形式の練習。一塁に走者を置いた状況を作り、積極的にスタートを切らせた。登板する投手はクイック投球を繰り返し、捕手は盗塁阻止を狙える機会。3つの視点からチームの機動力アップを図る。

 小雨が降りしきるグラウンドで、互いが互いを高め合った。一塁ベース付近には、選手が入れ代わり立ち代わりで陣取る。今キャンプ初のシート打撃では、走塁意識向上への工夫が目立った。

 森や遠藤ら、この日は計6投手が登板。試合と同じく打者を打ち取れば1死、2死とアウトが増えるが、2死走者なしの場面が訪れると一塁に走者が置かれた。新井監督は「走塁だけではなく投手もね。フィールディングやクイックもあるし、そこはお互いの練習」と意図を説明した。

 特に僅差の公式戦で、2死一塁の状況は相手の打者、走者次第で盗塁を仕掛けてくる可能性も高くなる。そのため投手はクイックで腕を振り、捕手は二盗を警戒。自動的に盗塁阻止に備えた捕球、スローイングを意識せざるを得なくなり“一石三鳥”の構図になる。

 二盗を決めた矢野は「次の塁を狙う姿勢を持っている。いいスタートが切れたし(力は)出せました」と振り返る。投手のけん制で走者が誘い出される場面もあったが、赤松外野守備走塁コーチは「今までの練習通り次の塁、『隙があれば狙う』というのをやっている。多少、強引でもいい」と貪欲にチャレンジさせていく考えだ。

 指揮官も「失敗してもいいから、どんどんトライしていこうと」と積極性から学ぶことを要望。昨季、チームは球団ワーストの26盗塁。機動力野球復活へ、手を尽くす。

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