広島・上本崇司内野手（３２）が２３日、中村奨成捕手（２３）と福山市で７日から２１日まで行っていた自主トレを打ち上げ、大野練習場の合同自主トレに合流した。今季の目標に「継続」を掲げ、９４試合、打率・３０７、２本塁打、１８打点と自己最高の成績を残した昨季と同様の活躍を誓っていた。

　プロ１１年目。長く下積みを経験したからこそ大きなことは言わない。上本は目標を問われると「現状維持で」と言った。

　「欲はないので。ちゃんとやることをやっていれば必ずいい日が来ると思って我慢してやっています」

　努力はいつか報われる。それを信じて準備は怠らない。年明けからは広陵の後輩である中村奨を連れて福山で行った自主トレで徹底的に追い込んだ。

　「トレーニング、走り込みを増やしました。ダッシュから長い距離から。ケガをしたくないので強い体を作りたいなと思って」

　９歳下の中村奨との練習は思わぬ相乗効果ももたらした。

　「ランニングでもウエートでも食らいついていこうという気持ちになった。スポーツマンなんで負けたくはないですね」

　打撃練習や内外野の守備練習もみっちりやった。充実の２週間になった。

　「準備は整っている。ゆっくりする立場じゃない。２月１日から全力でやらないといけないですね」

　キャンプインからアピールする。過去１０年と変わらない。そして、役割を勝ち取る。

　「打たないと出られないので昨年ぐらいは打ちたい。３割？おこがましいですけど、ハイ」

　今季もいぶし銀の活躍を見せる。