広島ドラ2・内田 ポスト鈴木誠也 ルーツは無名校時代「努力しないと楽しめない」
広島のドラフト2位・内田湘大内野手(18)=利根商=は投げてはMAX149キロ、打っては高校通算36本塁打と二刀流で注目を集めた逸材。カープではポスト鈴木誠也として右の大砲と期待される。無名校から上位指名に至った、そのルーツに迫った。
内田は笑顔がトレードマーク。セールスポイントを問われると「野球を楽しめるところが一番いいところだと思っています」とスマイル。明るいキャラクターと高校通算36本塁打、投手としてMAX149キロを記録したという可能性が詰まった未来の大砲候補だ。
野球を始めたのは長野県小海小2年のとき。先輩に誘われて双子の兄・耀晴(ようせい)さんと始めた。中学からは群馬県の西毛ボーイズに越境で入団。
「長野の諏訪ボーイズと群馬の西毛ボーイズが決勝でやっていて体格の差が違い過ぎたので、高校で通用するならと思って西毛を選びました」
片道1時間30分の道のりを両親に送ってもらい通い続けた。
高校は無名の利根商を選んだ。2年夏は強豪の高崎健康福祉大高崎と準決勝で対戦。2年生主体のチームで挑んだが7回コールド負けと惨敗。
「自分たちはスタメン全員2年生で相手は全員3年生、ボロボロに負けて悔しい思いをして、自分もヒット1本しか打てなかった。圧に負けてしまった。無名校と強豪校で観客もワンサイド。球場の雰囲気にものまれた。こんなんじゃ甲子園に行けないという思いはありました。そこから一気に成長できたと思います」
負けた悔しさを糧に練習に励んだ。気がつけば投手と一塁手の二刀流でプロから注目される存在になっていた。
球団はポスト鈴木誠也と期待し、未経験ながら三塁で起用の方針。本人も「カープでは野手だけと言われたのでフルスイングしていきたいです」と望むところだ。
「野球を楽しむためには努力しないと楽しめない。つまらなさそうにやってるより楽しんでやった方が技術も上がると思うので楽しんでやっていこうと思っています」
笑顔に夢があふれた。
◆内田湘大(うちだ・しょうだい)2004年9月22日生まれ、長野県佐久市出身。183センチ、89キロ。右投げ右打ち。小学2年から野球を始め、利根商では投手兼一塁手。3年夏の群馬大会で2試合連続本塁打をマークし、4強に導いた。高校通算36本塁打。家族は父・清司さん(60)、母・智美さん(47)、兄・耀晴さん(18)とは双子、弟・凰貴さん(11)、妹・茉鈴さん(11)も双子。





