カープ新井監督 OBに「走る野球」継承誓う 浩二氏「がむしゃらに。お前の持ち味だから」

 広島カープOB総会と懇親会が3日、広島市内のホテルで開催された。広島・新井貴浩新監督(45)は懇親会で元監督の山本浩二氏(76)から激励を受け、カープの伝統である機動力野球継承を約束。約90人のOBらを前に、誰もが誇れるチームを作り上げていくと力強く誓った。

 師弟関係の山本氏からの激励に、新井新監督は決意を新たにした。懇親会のテーブルで隣に座ると、何度も言葉を交わした。恩師からも託されたチーム再建。目指すのは広島で脈々と受け継がれる野球スタイルだ。

 「『がむしゃらに。お前の一番、持ち味なんだから』と(言われた)。カープの伝統と言ったら走る野球。その伝統は継承していかないといけないと思うし、引き継いでいかないといけない」

 今季は球団ワースト記録の26盗塁に終わった。1つでも先の塁を奪い取るのが伝統のカープ野球。5位から浮上を果たすために、足を使う攻撃の必要性を再確認した。

 自身が現役時代、4番に抜てきしてくれたのが山本氏だった。成績が振るわず、重圧に押しつぶされそうになったときには「4番を外してください」と直訴したこともあった。それでも我慢強く起用し続けてくれたからこそ今がある。感謝の思いが尽きない。

 秋季キャンプでは若手と積極的にコミュニケーションを図るなどしながら監督としての第一歩を踏み出した。山本氏は日南で先頭に立つ新井新監督に大きな期待を寄せた。

 「新聞でしか見てないけど、なかなか良いしゃべりをする。選手もやる気を起こしたんじゃないかな。良いスタートを切った。期待?大きいよ。ファンの皆さんもそうだし、楽しみじゃないかな」

 新指揮官が常に前向きな言葉を掛けたことで、日南のグラウンドから若手の声が絶えることがなかった。若手の成長が選手層を厚くするだけに、山本氏にはその姿が頼もしく映った。

 新井新監督は壇上に上がると、約90人のOBらを前に力強く言い切った。「自分が感じたままを言葉にし、感じたままを行動に移していこうかなと。そういうスタンスで来年1年間、突っ走って行きたい。たくさん喜んでもらえるように、誇ってもらえるように、自慢してもらえるようなチームをつくっていきたい」。思いを言葉に変え、チーム再建へ気持ちを新たにした。

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