ソフトに、しかし覚悟を持って－。広島・新井貴浩新監督（４５）が１２日、マツダスタジアム内で就任会見を行った。『新井さん』らしく笑いを随所に織り交ぜながらも、カープを体現してきた男としてぶれない厳しさもアピール。その決意を以下にまとめた。

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　（テレビ代表取材で）

　－現在の、率直な心境を。

　「今日、マツダスタジアムに入った瞬間からドキドキ、ワクワクという気持ちに」

　－球団の打診から決断までの経緯を。

　「（今季の）順位が決まったあたりでお話をいただいた。驚いたんですけど。（ＦＡで）１回カープを出てる。それでも戻ってこいと言っていただいて、３連覇も経験させてもらって、大きな恩がある。（辞退の）選択肢はなかったです」

　－引退後４年間、広島をどう見ていた？

　「一緒にプレーした選手もいれば、新しい選手もいる。外から見ていて楽しみなチーム。まだまだできる、という若手がたくさんいますね」

　－どういうチーム作りを？

　「強い、というのは当然ですが、ファンが見てワクワクするようなチームにしたい」

　－チームは４年間Ｂクラス。

　「来年、精いっぱい戦うというのは基本です。一方で中、長期も考えながら指揮を執る。ただ、目の前の１試合の積み重ねが大事なので選手にはそこを全力で頑張ってくれ、と言いたいです」

　－山本浩二さんには報告した？

　「もちろん。一番に報告しました。『大変じゃろうけど頑張れ』と言っていただけました」

　－監督として、選手とどう関わっていく？

　「一緒にやっていた選手は自分がどのような考えでどのようなプレーをしていたか、間近で見ていたと思うので『厳しいぞ』と思ってるんじゃないでしょうか」

　－２０日のドラフトは？

　「出席します。競合したら私がクジを引くので、競合しないことを祈ってます」

　（テレビ各社取材で）

　－ヤクルト・高津監督と、県立広島工出身監督が２人となる。

　「すごく珍しいことですね。高津さんは連覇もされているし、ヤクルトはバランスもいい、強いチーム。対策は今から考えますが、先輩なのでアドバイスいただけるかな」

　－今日のネクタイは自分で選んだ？

　「自分で選びました。小さい頃からカープファンなので、色を選びなさいとなれば赤になりますね」

　（新聞囲み取材で）

　－試合では厳しさを出していく？

　「勝つためのベストというものを一番、念頭に置いていく。その中で一緒にやった選手であっても、苦しいけど、厳しいことを言うかも知れないし、外さないといけないことも出てくる」

　－どう呼ばれたい？

　「『ラストボス』とか言わせたいんでしょう？でも『新井監督』というのもむずがゆいので『新井さん』でいいです」

　－今後のコーチ陣招へいに関して。

　「フロントの意向を第一に尊重したい。その上で、話し合いになるのかな」

　－ドラフト戦略は？

　「ピッチャーは何人いてもいいと考えます。あとは、育成して強くなる伝統がある。若い、これからの選手を取って、カープで育てていきたい」

　－考えなどは積極的に発信していく？

　「しっかりと発信したいし、自分はサービス精神が旺盛なので…。でも立場が立場ですからそこは気をつけながらですね」

　－来季のマツダ初勝利が同球場通算５００勝目。

　「そこまで頑張ってきた球団、スタッフ、選手に感謝の思いです」