広島のベテラン松山が「〝秋風〟を吹き飛ばす存在感」 北別府氏「腐らない心が一番」

 広島のベテラン、松山竜平外野手(37)が元気だ。9月は先発で出場するケースが多く、スタメンに限れば打率3割をマーク。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「精神力と集中力のたまもの」と語り、松山の野球に対する姿勢を評価した。

  ◇  ◇

 松山が9月に入ってスタメンで出場する試合が増えたし、よく打っている。マクブルームが調子を落としたことや、秋山不在で手薄になった外野の穴埋めという立場だけど、しっかりと自分の役割を果たしているね。

 (松山の今季の成績は86試合で147打数、33安打、23打点、2本塁打、打率・224。だが、9月は先発出場した8試合に限れば打率・321と奮闘している)

 今シーズンは安打数がわずか33で、松山が主力選手になって以降、最も悪い数字だ。

 昨年から代打が主な仕事になり、ベンチを温めることが多くなった。37歳という年齢に加えて外国人選手や中堅、若手の台頭で控えに回るようになったが、それでも1年を通して1軍戦力として〝結果〟を出しているのだから立派ですよ。

 松山を見ていて感心するのは腐ることなく一生懸命、常に集中力をもって試合に臨んでいるところだね。どんなときにも見える前向きな姿勢と精神力強さ。おそらく練習への取り組みもそうなんだと思う。

 それは本人が意気に感じて、いまの仕事に向き合っているからだろうね。要するに〝やる気〟の問題ということ。

 年齢的なことで言うと、投手なら30歳前後で球威が落ちるなど〝投手人生の曲がり角〟に差し掛かるもの。

 打者でも〝捉えた〟と思った球にタイミングが遅れて、自分のポイントでさばけなくなる時期が必ずやってくると思う。

 ただ松山は引っ張り一本の打者ではなく、広角に打てるタイプだから息の長い選手になれそうだ。毎年この時期に吹く〝秋風〟とは関係ないかもね。

 今年は7月のヤクルト戦でマクガフから打ったライトへの2ランと、阪神戦で島本から打ったセンターへの2ランの2本しかホームランを記録していないが、それでも存在感があるね。

 代打でベンチに控えているだけで、相手投手にしたら実績があるし怖い存在だろう。私がマウンドにいたとしても、左の切り札に松山がいると思うと、いやですよ。

 リーグ優勝はヤクルトが決めたね。2年連続で強さを見せつけてくれた。本当に素晴らしい。

 しかし、広島にはCS進出という可能性がまだ残されている。あと3試合。最後の最後まで、その可能性を残したということは来年へつながるはずだし、最高の集中力をもって臨むと信じている。全勝を期待してます!

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