カープ小園 二回に一時逆転弾「しっかり捉えることができた」8月10日以来の一発
「阪神4-10広島」(21日、甲子園球場)
完ぺきな一打だった。甲子園の空へグングン伸びだ打球がバックスクリーン右へ突き刺さる。広島・小園は手に残る感触を確かめながらダイヤモンドを一周した。逆転の7号2ランだ。
「自分のスイングでしっかりと捉えることができました」
1点を奪って迎えた二回無死一塁。伊藤将が投じた高めのカットボールを振り抜いた。甲高い打球音。8月10日のヤクルト戦以来となる一発で、連続安打を9試合に伸ばした。
山あり谷ありのシーズンだ。開幕直後は苦しみ、打率は・150台まで落ちたこともあった。それでも「受けずに打ちにいくことを忘れずに打席に入っている」。持ち味の積極性は貫き続けた。精神的な強さを身に付けたことも今季の収穫だ。
しびれる展開の延長十一回1死一塁では、三塁側へ送りバント。きっちり転がしたことで、岩貞の悪送球を誘い好機を広げ、この回の6得点につなげた。失敗が許されない大事な場面。大きな仕事をやってのけたのも成長の証だろう。
逆転でのCS出場を果たすためには、もう負けられない。チームに勢いを付けるため、小園の爆発力は不可欠だ。常々「一丸で頑張っていく」と力を込めている。残り4試合。ラストスパートをかける。