非常事態の広島 大瀬良でローテ離脱3人目 話し合った佐々岡監督「しっかり調整して」
「巨人4-1広島」(13日、東京ドーム)
広島は、九回に坂倉が一発を放って意地を見せたが敗戦。連勝は4でストップし、1日で5位に逆戻りした。試合前には大瀬良大地投手(31)が出場選手登録を抹消。右足関節骨折の床田、上半身のコンディショニング不良のアンダーソンに続く先発ローテーション投手3人目の離脱という、緊急事態に見舞われた。
試合前、東京ドームに大瀬良はいた。ベンチ裏で佐々岡監督ら首脳陣と話し合い、登録抹消が決まった。選手会長としての責任感からか、グラウンドに出て一人一人に戦列を離れることを報告してまわった。
指揮官は「本人とも話して、しっかりとした中で(1軍に)上がってこないといけない。残り試合が少ない中、早く帰ってきてほしい気持ちはありますけど、中途半端で帰ってくるよりも、しっかりと調整して戻ってもらいたい」と話した。
4日に床田が骨折で、7日にはアンダーソンが上半身のコンディショニング不良で登録抹消された。6人で回していた先発ローテから3人目の離脱者。それも、エースが抜けるという非常事態だ。
大瀬良は、12日の巨人戦も3回5失点でKOされるなど、ここ6試合未勝利。その内、3回KOが3度もあり、本来の投球は影を潜めていた。
登板後には「やらなきゃいけないし、選手会長という立場もある。(周囲は)苦しいだろうなと思ってるかもしれないですけど、そういう姿を見せずにちょっとでも早く、周りに気を使わせない、安心をしてもらえるような投球をしたい。前を向きながらやるしかないなって思っています」と思い通りにならない投球、苦しい胸の内を明かしていた。
いなくなった者のことを言っても始まらない。残った選手たちで、エースが戻るまでいかに踏ん張れるか。そんな中で、この日は遠藤が4回4失点でKOされてしまった。
佐々岡監督は「6人いた(先発のうち)3人が離れているので、遠藤なり明日投げる大道なりが頑張ってもらわないと、ここを乗り切れない。彼らにとってはチャンス。まだファームにいる投手にもチャンスは来ると思う」と話した。苦しい状況だからこそ新戦力の台頭に期待を寄せた。
首脳陣はエースの長期離脱は考えていない。1日も早く心身ともにリフレッシュして、月間MVPを獲得した春先のような姿になって戻ってきてくれると信じている。そこまで耐えるしかない。