復調・小園でカープ再び首位 同点三塁打含む3安打5月打率・375「成長」口に

 6回、末包の犠飛で勝ち越しのホームを踏む小園(撮影・神子素慎一)
 6回、同点三塁打を放つ(撮影・神子素慎一)
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 「阪神2-3広島」(11日、甲子園球場)

 広島が逆転で4連勝。阪神には今季負けなしの7勝1分けで、4月18日以来の首位に返り咲いた。1点を追う六回に小園海斗内野手(21)が同点三塁打、続く末包の犠飛で勝ち越した。小園は3試合連続打点で今季3度目の猛打賞を記録。開幕から打率1割台と打撃不振に苦しんだが、5月は打率・375と復調。鯉の季節に若鯉が躍動した。

 23日ぶりの首位に返り咲いた。1点のリードを守り切ったリリーフ陣が勝利の立役者なら、その1点をもたらした打のヒーローはご当地出身、甲子園を我が物顔にして暴れた小園だ。

 1点を追う六回1死一塁。変則左腕の渡辺に対して2ストライクと追い込まれながらも変化球をはじき返し右中間を破る同点の適時三塁打。続く末包の勝ち越し犠飛につないだ。

 「(渡辺は)2軍のときから対戦していたのでイメージはありました。イヤというのはなかった。なんとか次につなげるという気持ちで入ってました」

 小園は四回、八回にも右前打を放っており、今季3度目の猛打賞。3試合連続打点に3試合連続のマルチ安打以上。5月は32打数12安打の打率・375、1本塁打、7打点と好調だ。開幕から打率1割台に低迷してきたが、ようやく調子を上げてきた。

 「好調の要因?分かんないです。必死にやっているだけです。今まで迷惑ばかり掛けてきた。かえせることが大きいこと。しっかり継続していけたら」

 4月27日・ヤクルト戦から5月1日・中日戦にかけて5試合連続無安打。首脳陣はスタメン落ちも検討したが、菊池涼の体調不良による離脱もあり、土壇場で死守。最後のチャンスを復調につなげた。

 「打撃に関しては結果も出てなかった。それでも守備はできていたので、そこが自分にとって成長できているところだと思う。そんなに落ち込むことはないし、できることをやるしかなかった」

 打てないからといってうつむくことはなかった。内野の要としてしっかり守ることに集中した。レギュラーとしての自覚が自分のことよりも、どうすればチームに貢献できるかに集中させてくれた。

 佐々岡監督もようやく兆しを見せ始めた小園について「左(投手)でもああいう打撃ができて、良くはなってきている。小園が良くなれば(打線の)流れが出ると思いますからね」と打線全体への相乗効果を期待した。

 遅れてきた男が今度はチームを首位快走へ導く。

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