石原慶幸氏 広島・大瀬良の修正力が光った7回3失点
「広島3-4DeNA」(6日、マツダスタジアム)
広島は初回2被弾3失点のエース大瀬良が立ち上がりだったが、立ち直り七回を投げきった。デイリースポーツ評論家・石原慶幸氏は「エースの存在感が見られた」と称えた。
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大瀬良は初回、いきなり2本の本塁打で3点を失う形となったが、その後はさまざまな工夫を凝らしながら修正を図り、7回をその3点のみに抑えられたのはさすがと言える。
序盤は追い込んでから仕留めるまでに球数を要するなど、DeNA打線の粘りに遭って痛打を許すという、明らかに本調子ではない姿があった。
しかし中盤以降は粘り強く打たせて取る投球を取り戻した。また2四球などで満塁のピンチを迎えた七回にはギアを上げて力で失点を防ぐなど、大瀬良らしい投球は演じられた。
年間を通じて、思い通りの投球ができない日は少なくない。それでもこうして試合をつくるところに、エースの存在感が見られた。それが、2番手以降の投手の粘り強さを呼ぶことにもなった。
ただ試合は延長の末、DeNAの広島戦初勝利。ベンチを見ても「今日は勝つ!」という気概があふれていた。もちろんカープも気持ちで押し切られての敗戦ではない。切り替えて次戦に臨めばいいと思える好試合だった。