好調広島に死角?栗林が勝負球のフォークを使えていない理由を北別府氏が分析
広島が開幕カードのDeNA戦に3連勝し、絶好のスタートを切った。ただ、3戦目に今季初登板した抑えの栗林が1回を1安打2四球1失点。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「初登板で堅くなっていたのだろう」とする一方で、「まだ制球が安定していないようだ」と“不完全”な現状も指摘した。
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栗林は今季初登板ということで緊張もあっただろうし、固くなっていたみたいだね。思うようにストライクが入らなかった。
彼の勝負球はフォークボールだけど、この試合ではあまり投げていなかった。ただ、その勝負球を投げる以前に、しっかりカウントを整えることができていなかったようにも感じた。
直球が抜けているように見えたしね。ボールに力はあったが、コントロールされていないから、投球の組み立てが思うようにいかない。
まずはカウントを整えることが大事。制球力については本人も昨年から気にしていたようだが、それさえクリアできれば万全になる。そこは1年目の実績が生きてくるんですよ。
昨季の最終盤と今年のオープン戦の様子から、好調時の栗林ではないという指摘も耳にするが、ストレートの“抜け”を減らし、カウントで追い込む状況を作ることができれば、栗林らしさは戻るはず。
ストッパーという役どころは不動なのだから、そこはベンチも信頼しているでしょう。
開幕3連戦では“かつてのストッパー“中崎が好投を見せてくれたね。初戦では九回の1イニングを3人でピシャリ。被安打も四球もなく、わずか4球の素早い仕事ぶり。制球がよく、球威も戻ってきているから、打者が押されていた。
オープン戦では4試合で5回を投げて無失点だったから、この好投はある程度、予想できたけどね。
しかし、3戦目がいけなかった。八回にマウンドに上り、先頭打者の牧に初球を本塁打された。魂が抜けていたわけではないだろうが、不用意だったね。
中崎は島内や塹江らとともに、栗林へつなぐ“勝ちパターン”のひとりとして期待されているのだろうから、次の登板以降は気を引き締めないとね。彼の成績次第でカープの今後が大きく変わってくるのは間違いないのだから。
DeNA戦は打線の爆発もあって3連勝し、阪神との初戦は見事な逆転勝ち。広島がいいスタートを切った。OBとしてもうれしい限りだね。
ところで私事で恐縮ですが、しばらく体調不良が続き、3月21日にマツダスタジアムで行われたカープレジェンドゲームに不参加。その日を楽しみにしていただけに残念だったのですが、なんとか開幕には間に合いました。
カープの勝利と選手の活躍で大いに励まされる人は多いと思うからね。もちろん私もその1人。この素晴らしいスタートダッシュを維持してくれるよう今年も期待しています。





