広島ドラ1・黒原「割り切って。自分らしさを」巨人戦で対外試合デビュー
「広島春季キャンプ」(13日、日南)
広島ドラフト1位の黒原拓未投手(22)=関学大=が、19日に沖縄セルラースタジアム那覇で行われる巨人との練習試合で対外試合デビューすることが13日、決まった。中継ぎで起用される方針の左腕は、実戦初登板で自身の力量を推し量り、結果でアピールすることを誓った。1軍はこの日、日南キャンプを打ち上げ、2次キャンプ地の沖縄に入った。
13日間に及んだ日南キャンプを終えた黒原は、晴れやかな表情を浮かべていた。1次キャンプの自己採点は「まだまだ全然納得していない。20点くらいじゃないですかね」と苦笑い。辛めのジャッジも不安な様子はなく、課題と向き合いながら、沖縄で状態を上げていく。
対外試合のデビュー戦は、19日の練習試合・巨人戦に決まった。佐々岡監督が「15日にシート(打撃)をして、巨人で」と明言。左腕は「自分が今までテレビで見ていた選手の方たちと対戦することになると思う。今の自分がどこまで通用するかを見られれば」と気持ちを高ぶらせた。
同一リーグチームとの対戦は、シーズンを見据えても重要。好投すれば首脳陣への大きなアピールになり、相手にも強い印象を植え付けられる。毎年、優勝争いに加わる常勝軍団との対戦は腕試しの舞台にふさわしい。
勢いよく、直球をストライクゾーンに投げ込んでいくのが信条。「緊張してしまうかもしれないけど、思い切って割り切って。萎縮して腕の振りが弱くなったりしないように。自分らしさを前面に出して、しっかり腕を振っていければ」と強気の投球を誓った。
10日にはフリー打撃に登板。第1クールではセットポジション時の投球が「2段セット」で反則投球になる可能性があるとの指摘も受けた。現在は試行錯誤しながら改善中で「いろいろ試しているが、球の強さは変わっていない。浮いてしまう球が多いので、低い球を多く投げられるように」と表情は明るい。
この日はキャッチボール、ランニングなど軽めの調整。キャンプ前半を折り返し、いよいよ沖縄へ。今後は一戦一戦が貴重な経験になる一方、1軍生き残りを懸けた勝負が本格化していく。
「今までやってきたことをゲームの中で出していけるように、全力で頑張りたい」と黒原。ドラフト1位という看板にふさわしい投球で、力強い一歩を踏み出す。





