広島の育成3年目・持丸「勝負の年」厚い捕手陣に挑む、1軍組で「変わったところを」
広島の育成・持丸泰輝捕手(20)が、初めて参加する1軍春季キャンプでのアピールを誓った。昨秋の秋季練習で首脳陣に評価され抜てきされた。今オフは打撃を磨き、肉体改造にも着手した。育成3年目。支配下登録を勝ち取るための戦いが始まる。
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大野練習場での合同自主トレで鋭い打球を放っている。育成3年目を迎えた持丸だ。20日に発表された春季キャンプメンバーでは、初めて1軍組に名前があった。支配下登録を目指して戦うシーズン。準備は順調だ。
「やってきたことを、そのまま出したい。去年の秋から変わったところを見せたいと思っています」
オープンスタンスで構え、グリップを胸の前辺りまで下げたフォームが印象的だ。昨年、当時の東出2軍打撃コーチの助言を受け取り取り組んできた。
「リラックスした状態で打つことを心掛けているので、グリップは自然と下がった感じです」。スタンスを開いたのも投球を見えやすくするためだった。
このフォームで強い印象を残したのが昨年の秋季練習。紅白戦で一岡から右中間席へ、ソロ本塁打を放った。タイミングの取り方もバッチリ。首脳陣へ、パンチ力のアピールに成功した。
今オフは打撃を磨きながら、その土台となる肉体改造に着手した。筋肉量は2キロ増、体重は3キロ増の87キロまで増やした。さらに瞬発系のトレーニングにも力を入れ、スピードが落ちないようにも心掛けてきた。
「速い真っすぐに振り負けないのが自分の持ち味。しっかりとアピールしていきたい」。昨秋よりもパワーアップしたスイングで快音を響かせる意気込みだ。
守備面では、1軍投手の球を数多く受けるなどで成長を目指す。「大瀬良さん、九里さん、森下さん、栗林さんとか受けたことがない。いろいろと勉強をさせてもらいたい」と力を込めた。
3年目の今季を「勝負の年」と言い切った。目下の目標は支配下登録を勝ち取ることだ。捕手陣の層は厚い。そのメンバーに加わるためにも今春のプレーは重要になる。
「キャンプからスタートダッシュを切れるようにしたいです」。20歳の若鯉が日南で存在感を示してみせる。



