広島ドラ3中村健“微笑三太郎”宣言 ドカベン人気キャラのように明るく勝つ 

 広島のドラフト3位・中村健人外野手(24)=トヨタ自動車=が17日、大野練習場での合同自主トレ後に取材に応じ、“微笑三太郎宣言”をした。かつて読破した野球漫画「ドカベン」の作者・水島新司氏の訃報を受け、同作に登場したキャラクターのような活躍でチームを盛り上げると意気込んだ。

 常に明るく-。中村健がまっ先に心掛けていることだ。昨年の入団会見では「自分らしさを出して、明るく勝利に貢献できる選手を目指す」と意気込んだ。この日もチームメートとの会話で見せた白い歯が印象的だった。

 「新人の中だと年上になる。僕が和やかな雰囲気を作れるようにと意識をしています」

 トヨタ自動車では代々お笑い担当を決め、都市対抗などで加入する補強選手に歓迎ギャグを披露する伝統がある。若鯉も選ばれた経験があり、声を出して笑顔でいることがチームの結束力を強くすると実感した。

 プロとなっても、その気持ちに変化はない。「笑顔でいることでリラックスできる。疲れたからといって下を向くと、どんどん背中も丸くなる。前向きに前向きにやらなきゃなというのはすごく思います」と力を込めた。

 にっこり笑う表情は野球漫画「ドカベン」に登場する微笑三太郎と重なる。「ドカベンは小さいときに全巻読み切りました。小学校に全巻あったんです。のめり込みました」。この日、訃報が伝えられた水島新司氏の同作は、中村健にとって忘れられない作品だ。

 微笑三太郎は右投げ右打ちの強打の外野手で、トレードでカープへ移籍した。中村健もポジションは外野手で、右打席から力強い打球を放つ。笑顔を絶やさず強打で活躍した人気キャラクターのような活躍を思い描いた。

 合同自主トレ第1クール最終日のマシン打撃では、鋭い打球を放ち続けた。「初日は結構、体や目がビックリしていたというか、そういう感覚があった。でも自主練習でも打たせてもらって細胞が活性化された。きょうはすごくいい感覚で打てました」。春季キャンプまで約2週間だ。即戦力として期待されるスラッガーの調整は順調に進んでいる。

 ◆微笑三太郎 水島新司氏作の漫画「ドカベン」に登場するキャラクター。名字の通り、いつも笑っているような顔をしている。高校1年時に主人公・山田太郎が通う明訓高校に転校。当初は山田と同じ捕手だったが、のちに外野手に転向。山田、岩鬼に次ぐ大砲として活躍する。

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