広島ドラ1黒原 ヤクルト村上を斬る 同学年キングに挑戦状「戦って結果を」

 広島からドラフト1位指名を受けた黒原拓未投手(21)=関学大=が12日、兵庫県尼崎市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円、年俸1500万円で仮契約した(金額は推定)。背番号は未定。最速151キロ左腕は同学年のヤクルト・村上斬りを宣言。今季8勝14敗と大きく負け越したリーグ王者の主砲を抑え、チームを勝利へ導く。

 スカウトらと約1時間の交渉を終えた黒原は、晴れやかな表情で会見場に入った。「プロ野球選手になって、いよいよチームの一員になるんだなという実感が湧いてきました」と胸を躍らせた。

 プロでは今季の本塁打王に輝いたヤクルト・村上との対戦を熱望。「同級生で若くして4番を打っている。見ている時はすごいなと単純に思っていたが、これから活躍していこうと思えば、そういう選手と戦って結果を出さないといけない。どういう打者が来ても抑えられるようにしたい」とリーグ王者の主砲封じを誓った。

 智弁和歌山時代には、村上が在籍していた九州学院(熊本)と練習試合を行った。村上との対戦結果は「忘れました」と苦笑いも当時から存在は知っていた。「大きくてオーラがあった。ちょっと他とは違うものを感じた」とスケール感に圧倒されたという。

 村上は高卒でプロ入りし、大打者へ成長している。黒原も関学大で大学屈指の左腕と称されるまで成長。最速151キロの直球を主体に攻めていく構えだ。

 宣言通り村上とツバメ打線を封じることができれば、チームにとっても価値がある。今季の広島はヤクルトに8勝14敗3分け。他のセ・リーグ4球団には負け越しておらず、リーグ王者との対戦で膨らんだ借金が3年連続Bクラスに沈んだ一因となった。来季、巻き返すためにはヤクルト戦で勝つことが課題。黒原がその一役を担うことができれば、V奪回も見えてくる。

 目標は新人王。実現するためには、村上を含めた各球団の4番を抑えることが重要だ。「1軍の選手はレベルが違うというか。肌で感じながら成長したい」と力を込めた。

 現時点で起用法は未定。担当の鞘師スカウトは「どちらでもいける。中継ぎなら50試合、先発なら2桁(勝利)を目指してほしい」と期待を寄せた。黒原は結果で応えるつもりだ。「入るだけで終わりではない。どれだけ泥くさくやるかが大切だと思う。初心を忘れずに貪欲に、ひたむきにやっていきたい」。本格派左腕が1年目から大車輪の活躍を目指す。

◆黒原 拓未(くろはら・たくみ)1999年11月29日生まれ、21歳。和歌山県出身。173センチ、77キロ。左投げ左打ち、投手。小1から野球を始め、海南中時代は軟式野球部に所属。智弁和歌山では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。3年夏に甲子園出場した。関学大では1年春からリーグ戦に出場し、通算13勝。最速151キロ。

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