広島・森下 今季もヤクルトキラーだ 4番・村上封じへ意欲
広島の森下暢仁投手(23)が5日、6日に先発予定のヤクルト戦へ闘志を燃やした。昨季は4度先発し3勝負けなしの燕キラー。防御率は対セ5球団で最も良い1・00だった。打線の中心である4番・村上を昨季同様に封じる意気込み。“火曜日の男”としてカード初戦を勝利で飾る。
3連戦の初陣を託された森下は、いつものように静かに言葉を紡いだ。カード初戦を白星で飾った前2カードはいずれも勝ち越しで終えた。開幕スタートダッシュを決めるためにも、ヤクルト打線を封じてみせる思いを込めた。
「休み明け一発目の試合になる。リズムをつくれるような投球をしたい」
昨季の対戦成績は気にもとめない。4試合に先発し、3勝負けなし。防御率は1・00の“燕キラー”だ。大学時代に慣れ親しんだ神宮でも2戦1勝。それでも、「意識?ないです」と泰然自若を強調した。
ヤクルトは5位ながらチーム得点がリーグ2位タイの「36」。西田が新型コロナウイルスの陽性判定を受け青木、内川、川端が濃厚接触者として離脱したものの切れ目のない打線が特徴だ。
「しっかり点を取っている。つながったら大量点になる。そういうところをなくしていきたい」
最も警戒するのは村上だ。本塁打はリーグトップの4本。若き4番に一発が出ればヤクルトベンチのムードも一気に高まる。狭い球場だけに一度、火がついた打線を止めるのは簡単ではない。
昨季の対戦は9打数無安打4奪三振と完ぺきに抑えた。それでも好相性は過去のもの。「まずはすごい打者。長打が出ているし、長打を打たれないように。リズムにも乗せないようにやりたい」。この日、神宮球場の室内練習場での投手指名練習に参加した右腕は、気持ちを新たにした。
チームメートの存在が刺激になっている。開幕から9戦を終えチーム失点はリーグ最少の「22」で、同防御率はリーグ1位の2・14を残している。先発が試合をつくり中継ぎが踏ん張る。5勝のうち2勝が完封勝利。3勝が逆転勝利というのを見ても、投手陣の踏ん張りが伺える。
「先発、中継ぎと良い投球をしている。みんなに負けない投球をしたい。良い刺激をもらっているので、とにかく勝てるように」。チームに、さらに大きな上昇気流をもたらすために、マウンドに上がる。