「広島３－６阪神」（１日、マツダスタジアム）

　広島の先発・中村祐は安定感を欠き、６回６失点で降板。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏（７６）は、三回に田中広の失策でピンチが広がった直後に糸原に浴びた３ランに触れ、「あそこは踏ん張って野手のミスをカバーしてほしかった」と指摘した。

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　先発の中村祐は立ち上がりからストライククとボールがはっきりしていた。抜けた球も多く、高めにいったところを狙われた。それほど球威があるわけではないのだから、やはり丁寧にコーナーを突いていく投球ができないと苦しくなる。

　参考にしてほしいのが相手の秋山の投球だ。中村祐と同じようなタイプだが、制球も良く、緩急をつけた投球で広島打線を封じ込んだ。秋山と比べて中村祐に足りないのは縦の変化。秋山はフォークを有効に使っていた。中村祐も落ちる球を磨いていけば投球の幅はもっと広がる。

　それと残念だったのは三回。田中広の失策でピンチが広がった直後に糸原に３ランを打たれた場面だ。中村祐にはなんとしても踏ん張ってゼロで抑えてほしかった。投手も野手もお互いのミスをカバーし合っていくことで、両者の信頼関係はより深まっていく。

　プロ初登板となったコルニエルは素晴らしい投球だった。スピードも１５０キロ台中盤が出ていたし、制球力も安定していた。直球でどんどん押していって、最後の最後に変化球を投じて糸原から空振り三振を奪ったところも見事だった。課題は走者を背負った時のクイック。そこを練習していけば、もっと大事な場面でも使っていけるだろう。