広島・森下 佐藤輝ごと阪神退治 鯉投26回連続0封バトン繋いだ火曜日の男

 お立ち台の森下(左)と菊池涼
 6回、先制点が入りガッツポーズで喜ぶ森下(撮影・立川洋一郎)
 先発し6回無失点だった森下(撮影・立川洋一郎)
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 「広島1-0阪神」(30日、マツダスタジアム)

 さすが虎キラーだ!広島の森下暢仁投手(23)が今季初登板初先発し、6回1安打無失点で初勝利を挙げた。注目のドラフト1位ルーキー・佐藤輝(近大)から2三振を奪うなど、好調阪神打線を封じ込めた“新火曜日の男”。昨季の新人王右腕が、今季も投手陣をけん引していく。

 力投が報われた。0-0の六回。菊池涼が自身に勝ち星をつける決勝適時打を放った。信じて待っていた森下は、白い歯をこぼして満面の笑みを浮かべた。両手でガッツポーズした右腕は「とてもうれしかった」と頼れる先輩に最敬礼した。

 無失点とはいえ、我慢の投球が続いた。最大の危機は四回。安打と2四球で1死満塁のピンチを背負った。雌雄を決する重要な場面。大学日本代表でチームメートだった1学年下の佐藤輝を打席に迎えた。

 ここで崩れないのがこの男の持ち味だ。「点を取られたくなかった」と一気にギアを上げた。この日、最速152キロ直球で三振に斬り、続く梅野を二ゴロに抑えて窮地を脱出。佐々岡監督は「球数は多くなったが、粘り強くというのはさすが。満塁でしっかりと抑えたのも大きい。攻めた結果」とたたえた。

 相手は開幕3連勝と勢いに乗る阪神打線。昨季は阪神戦で3勝0敗、防御率2・25と好相性を誇ったが、この日は6回で100球を要し、打者22人中7人がフルカウントまでもつれるなど一筋縄ではいかなかった。それでも7三振を奪って要所を締めるあたり、さすがは昨季の新人王だ。

 カープ投手陣は開幕2戦目の27日・中日戦で初回に得点を許して以降、26イニング連続無失点と奮闘が続いている。今季初登板で虎キラーぶりを発揮した森下も、見事に“無失点のバトン”をつないでみせた。

 2年目のジンクス打破に向け、変化を恐れることはない。オフは広島OBのツインズ・前田健太に師事し、新球種であるツーシームの習得に取り組んだ。チームの中心選手としての自覚も芽生え、キャンプ中に対戦した佐藤輝の印象をチームメートに伝え、投手陣で対策を共有している。

 お立ち台では「モリペイでーーす」とファンの中で顔が似ていると話題の人気お笑いコンビ・ぺこぱのボケ担当シュウペイのポーズを披露。昨季の新人王右腕が、今季は“火曜日の男”として、圧倒的な投球で鯉党を魅了する。

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