広島・野村 手術でフォーム再考「シンプル」 2軍Cから開幕ローテへ
広島・野村祐輔投手(31)が29日、廿日市市の大野練習場での合同自主トレに初めて参加し、万全の状態でキャンプに臨める見通しを明かした。昨年10月に受けた「右鎖骨下静脈血栓症除去術」から順調に回復。すでに6度のブルペン入りをしており、キャンプ初日からの投球練習も問題なしだ。開幕ローテ入りを目指した復帰ロードが始まる。
キャッチボールながら、野村のはじいた白球は力強い軌道を描いて中田のグラブに吸い込まれた。鋭く振り抜く右腕からは状態の良さがうかがえる。「(この日まで)立ち投げを含め6回くらいブルペンに入った。ブルペンは初日から入れる状態です」。キャンプインに向けて準備は万全だ。
6~25日まで地元・倉敷で自主トレ。体重は84~85キロを維持しながら筋力トレで体を強化した。昨年10月16日に「右鎖骨下静脈血栓症除去術」を受け、3カ月が過ぎた。スムーズに腕を振れている。
手術を経験して、フォームを見直した。一言で言えば「シンプル」だ。「なるべく無駄がないように。自分の力をロスなく球に伝えられたら」。腕の動かし方などを微調整しながら、「完全習得」を目指す。
手術明けのため、10年目にして初めて2軍で2月1日を迎える。昨年はキャンプ序盤に右ふくらはぎを痛めて負傷離脱したことから「まずはケガをしないように」と力を込めた。技術を磨きながら、充実した1カ月にすることを目指す。
2年ぶりの開幕ローテ入りが目下の目標だ。表情を引き締め「この世界は競争。勝ち抜いていかないといけない」と前を見据えた。6枠を巡る、し烈なサバイバルレース。経験豊富な右腕が一歩ずつ、階段を上っていく。





