誠也 広島野手史上最高3億1000万円も反省「まだまだ力足らず」

 広島の鈴木誠也外野手(26)が9日、広島市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万増の年俸3億1000万円で更改した。黒田博樹氏の6億円に次ぐ球団史上2番目の年俸で、菊池涼を超えて野手最高年俸に到達。ただ、今季の成績には不満顔で、来季のリベンジを誓った。(金額は推定)

 満足感に浸ることは最後までなかった。会見場に姿を見せた鈴木誠は時折、自虐的に笑いながら反省の弁を繰り返した。球団史上2番目、野手最高年俸となる3億1000万円の評価。「コロナもあって(球団経営が)厳しい中、少しでも上げてもらえたというのはありがたいです」と感謝したが、個人成績に話題が移ると自身に厳しいまなざしを向けた。

 規定打席に到達しての5年連続打率3割達成は球団史上初。5年連続の打率3割、25本塁打は王貞治、落合博満、小笠原道大に並ぶ史上4人目の快挙だった。それでも「あんまり何とも思っていない。3割というのは一つの目標ではあったんですけど」と意に介さない。

 11月10日のヤクルト戦(神宮)で3割に乗せ、翌日の最終戦を欠場。「最後の試合も出ていないですし、(打率を)調整した感じもあったので情けないですね」。出場118試合で打率・300、25本塁打、75打点。決して責められる数字ではないが、チームは5位。「僕が打たなくて負けた試合だって多くある」と主砲としての責任感が口を突いた。

 それでも、開幕延期に無観客試合とコロナ禍による異例のシーズンを戦い終えた。「初めての経験だったので、雰囲気にのまれたという部分もあったと思う。難しかったですね。色んなことが重なったシーズンだった。いい経験になりました」と振り返った。

 懸命にチームをけん引した姿を鈴木球団本部長は「なってもらいたいと思っていた中で(野手最高年俸に)なってくれた。単なる成績の査定だけではなくて。彼の存在感というか、自覚を持って打ってくれれば、みんながついていく」と評価理由を説明した。

 プロ9年目を迎える来季は「もちろん成績を出すのもそうですし、色んな面で若い子がやりやすい環境を作れたら」と若手のサポートを約束。そして自身は「まだまだ力足らずなので頑張りたい」と意気込んだ。V奪還に向け、鯉の主砲が力強く歩みを進めていく。

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