広島・高橋昂、術後最長7回0封「自信になった」 左肘手術から来季ローテ復帰へ

 「フェニックス・リーグ、広島7-0ロッテ」(15日、天福球場)

 来季へ向けての光が見えた。広島・高橋昂也投手(22)が15日、「みやざき・フェニックス・リーグ」のロッテ戦(天福)に先発。左肘手術から復帰後最長となる7回を投げ、2安打無失点と好投した。最速144キロで制球力も際立った。18年シーズンに開幕ローテ入りした若き左腕が、来季ローテ復活へ前進した。

 暖かな日差しを浴びながら、マウンド上で主役を張った。確かな手応えをつかみ、自信を深めた94球。高橋昂は「きょうは全部の課題を克服できた。自信になりました」と納得の表情を浮かべた。

 今回のフェニックス・リーグでは9日・楽天戦で初登板して6回2失点。そこから中5日で臨んだこの日は、序盤から圧倒した。初回1死から2番・高部をカットボールで空振り三振。続く高浜を2球で追い込むと、最後は外角いっぱいに直球を決めて見逃し三振を奪った。内外角を均等に突き「うまく打者の目線を外せた」と収穫を口にした。

 五回2死まで一人の走者も出さない完璧投球。福田光に初安打を浴びたが、走者を置いても制球は乱れない。続く松田には追い込んでからファウルで5球粘られたが、最後は11球目を右飛。術後最長となる七回は四球も絡んで2死一、二塁のピンチを迎えたが、福田光を中飛に料理した。

 7回2安打無失点で打者24人中、実に18人に対して初球ストライク。畝3軍統括コーチは「ストライク先行ができたのは最高。一番良かった」と常に主導権を握った投球を評価した。制球力向上の裏には、5月頃から着手したフォーム変更がある。早めにトップの位置に左腕を持っていき「軸足に乗せる時にワンクッションおく」と変更点を説明する。

 今季は2軍戦で7試合に登板。昨年2月に受けた左肘のトミー・ジョン手術を踏まえ、肘が痛くならないフォームを追求した。手術前は肘に負担が掛かるインステップで投げて「コントロールも定まらなかった」と話すが、現在は「だいぶ安定感が出てきている」と手応えを口にした。

 来季、チームの先発陣では大瀬良、野村が手術明け。ジョンソンは退団し、森下のローテ入りは決定的で九里、遠藤、床田と続く。「今やっていることを、そのまま出していければいいかな。もっと上を目指して」と高橋昂。来季へ向けて順調に結果を積み重ね、来季は18年以来の開幕ローテの座を奪い取る。

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