広島・森下リベンG成功!鯉の勝ち頭5勝目じゃ チーム連敗止めた8回1失点
「広島7-5巨人」(21日、マツダスタジアム)
本当に頼りになる男だ!広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=が先発で8回を5安打1失点と好投し、巨人戦初勝利を挙げた。チームの連敗を3で止め、14日以来となる白星をもたらした。自身3連勝でチームトップの5勝目。規定投球回にも到達し、防御率2・14でリーグ2位に躍り出た。黄金ルーキーがチームのために腕を振り続ける。
最後まで涼しげな表情を崩さなかった。気温の上昇とともに、頼もしさと存在感が増していく。森下が首位・巨人を相手に堂々と立ち向かい、8回を5安打1失点でチームトップの5勝目を挙げた。「しっかりと相手打者に向かっていけた。良かったと思います」。本拠地では初のお立ち台。スタンドからの視線と拍手を浴びながら、充実の表情を浮かべた。
巨人戦は敵地・東京ドームで7月31日に先発。初めてカード初戦を託されたが、5回2失点で黒星を喫した。同じ相手に2度続けて負けるわけにはいかない。試合開始前には雷鳴がとどろいたが、関係なし。右打者の内角も突くなど、強気の投球で攻めた。四回は2死から丸、中島の連打で1点を失ったが、それ以外は隙がなかった。
力強い直球でねじ伏せ、カーブとの緩急を生かす理想の116球。打者29人中、1打席に要したのはほとんどが5球以内。7球以上を費やしたのは五回の田口、七回の大城、八回の重信だけで、常に主導権を握った。
「真っすぐがいいと緩急が使える。そこで内と外に投げ分けることだができて良かったです」
自身3連勝で今季5勝目。新人王を射程圏に捉える。ライバルは現在6勝の巨人・戸郷だ。貴重なタイトルに「取りたい気持ちは、どんどん強くなっている」と目をギラつかせた。当然、戸郷の登板結果は「気になったりしている」という。チームでは過去に野村、大瀬良らが新人王を獲得。「やっぱり自分も取りたい」と先輩の存在も原動力になっている。
前回登板した際もチームは2連敗中だった。2試合続けて連敗ストッパーを担った右腕に佐々岡監督は「八回までよく投げてくれた。カードの頭を投げて、ゲームをつくってくれている。そこは励みにしてほしい」と新人右腕を称えた。
次戦は28日、3戦3勝と相性抜群の阪神戦に登板予定。月間4勝も近づく。この日で規定投球回にも達し、防御率2・14はリーグ2位。「投げる試合は勝てるように」と森下。チームの白星と新人王へ、フル回転する。




