広島 最下位再転落 余裕タッチアウトがリクエストで覆った コリジョンへの意識が

 「中日3-2広島」(28日、マツダスタジアム)

 広島はリクエストで判定が覆ったことを起点に、痛い逆転負けを喫した。2-1で迎えた八回。2死一塁から本塁へ突入した中日・大島に会沢がタッチし、一時はアウトと判定されたが…。与田監督のリクエストにより、判定がセーフに。直後にも失点して試合をひっくり返された。これで再び最下位転落。チームは勢いに乗れそうで乗れない。

 スタンドの鯉党からため息交じりの声が漏れた。ベンチの最前線にいる佐々岡監督は両手を広げてあ然とするしかなかった。アウト判定から一転、セーフへ。与田監督からのリクエストで判定が覆った。

 「コリジョンを考えながらのプレー。悔しい結果になった」。試合後、会沢は悔しげに言葉を紡いだ。

 2-1の八回2死一塁だった。ビシエドが放った右翼線への打球を鈴木誠が処理。中継プレーで最後はホームへ。会沢が捕球したとき、一走・大島は本塁より数メートル手前だった。

 会沢は、右手を伸ばして滑り込んできた大島にタッチ。芦原球審はアウトの判定を下した。直後に三塁ベンチから与田監督がリクエストを要求。数分のリプレー検証の結果、慎重にタッチにいった会沢のミットが大島の体に触れるより、大島の手がホームベースを触れた方が早いと判断された。

 佐々岡監督は「コリジョンの中で…。あのタイミングでセーフになると難しい所があると思う」と話した。

 16年から本塁での衝突を防止するためコリジョンルールが適用されている。捕手は本塁でのブロックはもちろん、走路に入って待つことはできない。

 「少しでも(走者に)当たってしまうとダメだし、かといって(本塁前だと)追いタッチになる」。会沢はルールを意識して本塁への走路を空け、本塁後方に位置を取っていた。そこからタッチに行ったものの、最後は悔しい結果になった。

 2-2の同点となり2死一、三塁からA・マルティネスの遊撃への適時内野安打で勝ち越しを許した。これで再び最下位に転落。マツダスタジアムでは2勝8敗1分けだ。これまで無類の強さを誇っていた本拠地で苦戦が続いている。

 指揮官は「(カードの)頭は取りたいところ。でもきょうはきょうで、またあした切り替えてやります」と前を向いた。会沢はバットでは七回、一時勝ち越しの右前適時打を放った。どんなに苦しくても最後まで諦めない。その姿勢は貫いていく。

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