広島・鈴木誠也 戦友・藤浪感染に自己管理へ思い新た「なってからでは遅い」

 広島の鈴木誠也外野手(25)が27日、荷物整理のためマツダスタジアムを訪問。プロ野球選手の新型コロナウイルス感染という重苦しい状況について、複雑な心境を吐露した。「感染者も増えているし」と冷静に国内外の状況を客観視しつつ、4月24日の開幕日に向けて調整を続けていく考えを明かした。

 神妙な面持ちで苦しい胸の内を明かした。全体練習休日のこの日、黒マスク姿でマツダスタジアムに現れた鈴木誠は「時間の問題。前から誰かしらは絶対出るだろうと思っていた」。球界にまで及んだ新型コロナウイルス感染について率直な感想を口にした。

 激震が走ったのは26日。阪神・藤浪が嗅覚などの異常を訴え、PCR検査を行い、同日深夜に陽性と判明。NPB初となる新型コロナウイルスの感染が確認された。さらに伊藤隼、長坂の感染も判明。阪神は4月1日までチームの練習を取りやめ、選手やスタッフに自宅待機を指示。各球団も対応に追われた。

 鈴木誠と藤浪は同い年の間柄。お互い高卒でプロ入りし、セ・リーグでしのぎを削ってきた。16年9月に藤浪が自己最速の160キロを計測した際の打者は鈴木誠。戦友でもあり、そしてライバルでもある二人がそれぞれのチームを支えてきた。

 コロナ禍により、当初予定されていた20日の開幕は延期に。協議の結果、4月24日の開幕を目指すことが決まった。しかし、「感染者数も増えていますし」と冷静に国内外の情勢を見ている鈴木誠。プロ野球界で感染者が出たことで、開幕が再延期となる可能性は十分にある。

 先行き不透明の中、開幕に向けてモチベーションを維持しながら調整することの難しさは計り知れない。それでも、カープの若き大砲は、プロとして歩みを止めることなく、前を向く考えを示す。「ケガしないようにしたい。こういう時にしやすいので」と表情を引き締めた。

 この日、NPBが選手とファンをメッセージでつなぐ映像、「みんなとキャッチボールプロジェクト」の第1弾が完成。「ファンとともに」と背番号1はメッセージを伝え、開幕を楽しみにしているファンに熱いエールを送った。

 「かかるんじゃないかと思いながらやっている選手もいる。なってからでは遅いので」と語った鈴木誠。来る開幕日に向けて、自己管理をさらに徹底していく。

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