広島ドラ1・森下3回2失点 菊池涼の好捕から修正力「すごい選手が周りに」

 「オープン戦、ヤクルト6-7広島」(22日、ANA BALL PARK 浦添)

 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=がオープン戦初登板初先発し、3回2安打2失点。初回に失点したものの、二、三回を無安打に抑える修正能力の高さを見せつけ、デビュー戦を及第点の内容で終えた。首脳陣の評価も上々。開幕ローテ入りを目指す新人右腕の次回登板に期待を寄せた。

 期待を一身に背負い、マウンドに足を踏み入れた。「ピッチャー・森下」のコールにスタンドが沸く。主力打者が並んだツバメ打線を相手に、背番号18のデビュー戦が幕を開けた。

 トランペットが鳴り響く公式戦さながらの空気に「思ったより『プロ野球だな』と。緊張感がありながら投げられたし、今まで以上に気持ちが入った」と振り返った。先頭の坂口を1ボールからの2球目、148キロ直球で二ゴロに仕留めると、帽子のつばに右手をあて、少し落ち着いた表情を浮かべた。

 2番・山田哲への初球にこの日最速となる149キロを計測。判定はボールだったが、抜群の球威を見せつけた。しかし、最後は中前へ運ばれ、続く青木に四球を与えて一、二塁。4番・雄平にチェンジアップを左中間に運ばれ、1点を失った。

 なおも1死二、三塁でエスコバーにはカーブが抜ける頭部死球で満塁。塩見の二ゴロ間に2点目を献上した。直球に球威があった一方「上体が突っ込んだりした」と変化球の制球に苦しんだ。

 だが、右腕を目覚めさせたのは、その2点目を失った場面だ。塩見の打球は一、二塁間を抜けそうな当たりだったが、これを菊池涼が好捕。3点目を阻止した。「すごい選手が周りにいる。吹っ切れたというか、打たせることができれば、(攻撃陣に)リズムがいくのかなと思った」と頼もしいバックの存在を肌で感じ、二回からは本来の姿を取り戻した。

 二回は7番・中村をカットボールで空振り三振に斬って、三者凡退。三回は味方の失策で走者を背負ったが、危なげなく無失点に封じた。初回にボール球が目立ったカーブでカウントを整え、チェンジアップを決め球にするなど、修正能力の高さを見せつけた。佐々岡監督も「あそこでズルズルいかず、二回と三回を抑えたのは、さすがという感じがある。いいモノは見せてくれた」と合格点を与えた。

 プロの空気を感じ「経験値が違うし、学ぶことができた。次は同じことをしないように」と右腕。収穫と課題を糧に、開幕ローテ入りへ突き進む。

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