菊池の魅力 メジャーに伝えきれず…交渉時間少なく 守備力高評価も打撃の弱さ指摘
ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指していた広島の菊池涼介内野手(29)が27日、マツダスタジアムで記者会見し、カープ残留を表明した。米球団との交渉期限が来年1月3日午前7時(日本時間)と迫る中、年越しを待たずに結論を出した。
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「理想は二塁だが、多才なことを知ってもらうために遊撃や他の内野だけでなく、外野も守る準備をしている」。
菊池涼の代理人シール氏からそんな話を聞いたのは9日、サンディエゴで開催されたウインターミーティングの会場でのこと。交渉解禁からおよそ1週間。「今は辛抱強く待っている」。難航ぶりが垣間見えた。
守備力の高さは誰もが認めるところ。その一方で米メディアの間では打撃の弱さを指摘されていた。加えて、今オフは野手のFA市場の動きが鈍い。とりわけ、二塁手は、ブライアン・ドジャーやスターリン・カストロといった実績あるベテラン勢の行き先がいまだに決まっていない。
シール氏は「数字に表れない部分も知ってもらいたい」とも話していた。限られた時間の中での交渉は容易ではない。メジャー球団に菊池涼の魅力を伝え切ることができなかった。(デイリースポーツ メジャーリーグ担当・小林信行)





