岡田 セットアッパー!佐々岡流「勝利の方程式」再構築 弱点解消へ託した

 「広島秋季キャンプ」(6日、日南)

 広島・岡田明丈投手(26)が来季のセットアッパー候補に挙がっていることが6日、明らかになった。V奪回を狙うチームの課題は「勝利の方程式」の再構築。弱点解消へチーム屈指の剛腕に白羽の矢が立った。秋季キャンプでは矢崎、塹江の評価も高く、岡田を含めた若き精鋭たちが来季のブルペンを支える。

 来季のV奪回へ、新生佐々岡カープが投手陣の再建に取りかかる。第1弾はチーム屈指の剛腕・岡田のセットアッパー起用だ。今季はわずか3試合の登板に終わったが、最速156キロの剛球は健在。試合終盤を支える力は備えている。

 中継ぎの適性は申し分ない。今キャンプ初実戦となった3日の紅白戦では2回を無安打無失点に抑え、最速151キロを計測した。5日もブルペンで76球投げ「直球が良くなってきました」と手応えを明かし、来季の起用法について「(先発、中継ぎは)どっちでもいいです」とまず1軍での復活を見据えた。

 今季はリーグ3連覇を支えた勝ちパターンが崩壊した。守護神・中崎は蓄積疲労の影響で精彩を欠き、わずか9セーブ。セットアッパーの今村、一岡も大幅に登板数を減らした。ブルペンではフランスア、レグナルト、中村恭、菊池保らが健闘したが、シーズンを通して「勝利の方程式」を固定できなかった。

 佐々岡監督は就任会見で「終盤のリリーフ陣の弱さが出た。先行して逃げ切れなかった、逆転負けが多かったというのが(優勝を逃した)要因だと思う。終盤の投手を強化していきたい」と語った。今キャンプでも指揮官が「強い真っすぐ」をテーマに掲げる中、左右の剛腕2人が評価を高めている。最速150キロ超を誇る矢崎と塹江だ。大卒3年目の矢崎が「(監督から)1イニングをビシッと抑えられるようにしろと言われています。強い真っすぐが僕の強み。伸ばしていきたい」と言えば、高卒5年目を迎えた塹江も「球の強さが自分のストロングポイントだと思う。アピールできると信じています」と頼もしい。

 新任の横山投手コーチは第1クールを終えて「楽しみな選手が多いなという印象を受けた。岡田も矢崎も、左では塹江、モンティージャもそう。(リリーフには)力のあるピッチャーを置きたい」と期待を膨らませた。10月下旬には新助っ人・ジョンソンの加入も決まった。補強と育成で、強固なブルペン陣を作り上げる。

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