広島に“バティショック” ドーピング陽性反応に異議申し立ても戦力、イメージのダウン必至

 ドーピング検査で陽性反応が出たバティスタ
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 広島は17日、日本野球機構(NPB)のアンチ・ドーピング委員会からサビエル・バティスタ外野手(27)がドーピング検査で陽性反応を示したとの通知を受けたと発表した。同日に出場選手登録を抹消した。今後については調査裁定委員会の裁決を待って発表されるが、屈指の人気球団としてのイメージも、4連覇へ向けての戦力も、大幅ダウンは避けられそうにない。

 首位巨人を追走する広島に激震が走った。午後3時前、大型バスで球場入りしたナインの中に、バティスタの姿はなかった。ベンチの打撃メニューボードも背番号95のマグネットは外されていた。異様な雰囲気の中で練習は始まり、午後3時半にバティスタがドーピング検査で陽性反応を示したため、出場選手登録を抹消すると、球団から発表された。

 遠征先の横浜で対応した鈴木球団本部長は「発表の通りです」と認め「本人もショックを受けている。検査の過程にはいろいろ段階があって、最終的に昨日(16日)の試合後に連絡があった」と説明した。「結果として、とても残念。戦力的に痛い?当然そうだけどそれは仕方ない」と沈痛の面持ちで話した。ナイン、スタッフらには球場到着後に説明。バティスタはこの日の朝に広島へ帰し、自宅謹慎としたという。

 NPBによると6月初旬に、バティスタに対して、最初の検査を実施。前日16日の午後9時に分析班からB検体の報告があり、広島に通知した。バティスタが異議申し立てをしているため、薬物の詳細は公表していない。

 バティスタは今季ここまで103試合に出場、打率・269、チームトップ26本塁打、64打点を記録。シーズン途中から3番に定着し、赤ヘル打線を引っ張っていた。

 球団にとっても痛恨だ。ドミニカ共和国にあるカープアカデミー時代に才能を見いだし、2015年秋に練習生として初来日。育成選手を経て、2017年にブレークした。他の日本選手と同様に手塩にかけて育ててきただけに、今回の一件が事実であれば、裏切られたことになる。

 同日行われたDeNA戦でのオーダーにも苦悩の色がにじみ出た。バティスタ離脱を受けて、鈴木が3番に繰り上げられ、一塁にはメヒアが入った。八、九回に鈴木、西川の本塁打で3点を挙げたが、反撃の遅さは否めない。勝負の夏にバティスタの存在は不可欠だったはずだ。“バティショック”のダメージは計り知れない。

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