広島先勝 4番・誠也が導いた 雄たけびCS初弾!突破確率80%

 4回、2ランを放ち雄たけびをあげる鈴木(撮影・飯室逸平) 
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 「セCSファイナルS・第1戦、広島6-1巨人」(17日、マツダスタジアム)

 広島・鈴木誠也外野手(24)がCSでは自身初となる本塁打を放ち、チームを勝利に導いた。1点リードの四回、巨人の先発・メルセデスから左翼席へ豪快に突き刺した。今季限りで現役を引退する新井の花道を飾ろうとチームが一丸となって臨んだCS。広島はアドバンテージを加えて2勝となり、2年ぶりの日本シリーズ進出へ、最高のスタートを切った。

 鈴木が大一番の主役を張った。1点リードの四回無死一塁。先発メルセデスのカーブを振り抜いて左翼席へ。特大の一発は自身初のCS弾。短期決戦独特の雰囲気を振り払い、バシッと手をたたいて雄たけびを上げた。

 「大地さんが初回から全力でいっていたので、何とか追加点が欲しいと思っていた。初回、丸さんのゲッツー崩れで点が入って、1点1点と思っていた。いい追加点になってくれて良かった」

 決戦前の不安を一蹴した。13、14日のシート打撃では、バットを揺らしながらスイングする新しい打撃フォームを試したが、11打数1安打8三振と沈黙。それでも本番ではさすがの集中力を発揮し、「(手応えは)別に。結果が出ればいい。出やすいのが今の形だと思う」とうなずいた。

 過去のCSは苦い思い出ばかりだ。初出場した14年は5打数無安打、16年は12打数1安打1打点。昨年は8月下旬に右くるぶしを骨折し、ポストシーズン出場を逃した。2年ぶりのCSを前に「おととしと比べて楽しみがすごく大きかった。勝っても負けても楽しもうと。とにかく攻める気持ちでやろうと決めていました」と心境に変化が生まれていた。

 そんな気概が最高の結果を生んだ。「攻める」というフレーズは今季限りで現役を引退する新井がCS前に繰り返していたフレーズでもある。「とにかくみんな新井さんと最後までやりたいという思いが強い。それだけ」というのは本心だ。

 「本当の苦しい時というのは周りも打てない、チームも勝てない、自分も打てない時。そこで本当の苦しさが来る。本当の4番としての真価が問われるのはそうなった時だよ」

 これは新井から伝え聞いた言葉だ。チーム低迷期に4番を打ち、批判にもさらされた。新井のそうした経験談を生かして鈴木らしく“4番道”を歩んでいる。

 「早い段階で出たので気持ちが楽になる。ファンの応援もすごかったので乗っていきたい」。2年ぶりCS突破へ。若き4番が勢いよく滑り出した。

 ◆3年連続初戦白星 広島のCSファイナルSは3年連続4度目。初戦を落としたのは13年の1度だけで、16年から3年連続勝利。シーズン1位球団に1勝アドバンテージがつくようになった2008年以降、シーズン1位球団の初戦白星は10&11年・中日、13年・巨人、16&17年・広島に次いで、3年連続6度目。突破できなかったのは17年の広島だけで、突破確率は80%。

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